性別適合手術
性別適合手術は性別違和を持つ人に対して、当事者の性自認に合わせて行う外科的手術療法のうち、内外性器に関する手術のこと……とされています。ざっくり言うと「性器の性別移行に関する外科的手術」って感じですかね……なんか違う気もするけど。

正式名称は一応「性別適合手術」で、他にも「性別再割当手術」「性別再判定手術」「性別再指定手術」と呼ぶこともあります。英語では「Sex Reassignement Surgery」略して「SRS」と呼ばれることもあります。少し前までは「性転換手術」という言葉が主流でしたが本人の性自認的にも手術内容的にも「性を転換する」と言う言葉はマッチしないので、あまり使われないようです。

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ひとくちに「性別適合手術」といっても、手術をする病院、術法、手術を受ける人の身体の状態などで、細かい名称も内容もまちまち。おまけに入院期間やメンテナンス方法、手術費用などもまちまち。なのでたまに「性別適合手術ってすごいよね!○○もするんでしょ!?」とか言われても「あ、ごめん。それウチが手術するクリニックではなかったの。」みたいな食い違いも発生したりする。

そして性別適合手術と言えば「タイ」!と言う人もいるかもですが、必ずしもそういうワケではなく、日本国内でも他の海外でも条件さえ揃えば手術は可能です。またなぜか性別を移行したい人にとって「性別適合手術は必須」とか「ハードルが低い」と思っている人も多いですが、決してそんなことはなく、まず性別適合手術をするかどうかはほぼ本人次第。

「とっとと(性別適合手術を)すればいいのに」なんて言ってる人を見ると「いやいやいや!そんな簡単なものじゃないから!」って思います。まず性別に違和感を持っているからと言って必ずしも性別適合手術をしなければならないというワケではありません。

ただし現在の法律では「法的な性別移行(戸籍の性別移行)」の条件に「性別適合手術」が入っているので、不本意ながらする人もいる。また手術をしたいからといって、すぐに簡単にできるわけではなく、一定期間以上のホルモン治療や専門医の意見書などなど、さまざま条件があります。

それに不可逆的な外科的手術ということもあって、本人のこころの準備と言うこともありますね。なので決して手術内容についても手術を受ける人の気持ちについて「簡単な手術」ではないことを分かってもらえると幸いです。