人生は小説よりも奇なり


あらすじ

結婚して39年
ぼくらは"結婚"して、家もお金も失った・・・
それでも人生はまるごと愛おしい! !

ニューヨーク、マンハッタン。
39年連れ添ってきた画家のベン(ジョン・リスゴー)と音楽教師のジョージ(アルフレッド・モリナ)は念願叶って結婚する。

新たな人生は順調に始まるはずだったが、同性婚が理由でジョージは勤務先をクビになってしまう…。
問題が次々と押し寄せ、2人は長年暮らしたアパートを離れ、新婚早々に別居を余儀なくされる。

社会からの根強い差別に心が押しつぶされそうになりながら、ベンとジョージはありのままの自分を理解してくれる人がいることの幸福に改めて気づくのだった。

感想

LGBTQ作品の多くは主人公が10歳代や20歳代~30歳代の若者であることが多いの対してこちらの作品は60歳代70歳代という高齢のゲイカップルがメイン。それだけで漠然と今までのLGBTQ作品とは違うのかなと感じ、興味をそそりました。

しかも現代のニューヨーク。たまたまなのかもしれないのですが、ここ最近のクィア作品は過去にスポットを当てていることが多いので、現代のニューヨークというのが舞台だと真新しさすら感じました。

同性婚法制化がゴールではない

ニューヨークでは2011年に同性婚が法制化がされましたが、アメリカ全土では2015年、それを期に共に高齢であるベンとジョージは親しい友人や家族に祝福されて無事に結婚をすることができた、まさに幸せの絶頂。

念願の結婚だったのに、それが原因でカトリック系の学校で音楽を教えていたジョージが司教に怒りを買い学校を解雇された。

決してクローズだったわけではなく、むしろオープンで同性のパートナーがいることは周知の事実だったのに。

それにより収入が激減し、部屋を手放さなきゃならなくなるわけですが、私はニューヨークの職務事情住宅事情などはよく知らないのですが、同性婚がきっかけで39年間連れ添った2人が離れ離れになるなんて、なんと皮肉なことかと。

よく「決して『同性婚法制化』がゴールではない」と言われますが、まさにそれだと思う。

同性婚が法制化されたからと言って、差別や偏見が一気に激減するわけではないし、それによる弊害ももちろんあると思います。そういった事柄にも向き合えているのがそのこの作品の良さのひとつかなと。

そして要所要所での音楽の使い方やすっぽ抜けたかのような構成がとても魅力的で簡単にはゆったりと観させてくれない感じでした。

まとめ

個人的には原題の『LOVE IS STRANGE』がすごく好きで直訳だと「愛って不思議」とか「愛は奇妙なもの」なんだけどど、邦題は『人生は小説よりも奇なり』

これが個人的にちょっと残念。

確かに2人の物語は「人生は小説よりも奇なり」という言葉がピッタリかもしれないけど、作品全体のテーマは『愛』なのでそこは『LOVE IS STRANGE』をやっぱり推したい。

「家族の愛」「夫婦の愛」「親子の愛」「友情の愛」「教会の愛」そして「長年連れ添ったゲイカップル(ベンとジョージ)の愛」
随所にいろんな愛が散りばめられているので、それを見つけるたびに「あぁ、愛ってヘン。だけどすごくいい。」と思わせてくれる、そんな作品でした。



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