2番目に幸せなこと


あらすじ

ゲイ男性との間に子どもを妊娠した女性を巡る人間模様を描いたドラマ作品。

ストレートのアビーとゲイのロバートは親友同士。ある夜酔った勢いで一夜を共にした2人の間に子どもが出来てしまった。

アビーは喜び、ロバートは動揺しつつも2人で一緒に子どもを育てることに。

息子サムも交え幸せに暮らしていたアビーとロバートだったが、アビーに恋人が出来たことをきっかけに少しずつすれ違いが生じていく。

感想

ストレートのアビーとゲイのロバートの友情物語……といっていいのでしょうか。一応ロマンスコメディとされてるけどロマンス要素もコメディ要素も弱いかなと思います。

前半は比較的軽いノリのラブコメのような作風……といっても親友同士なのでラブはない。後半は反対にシリアスな親権争い…といっても何が解決するわけでもなく終わるのでちょっと消化不良。

個人的な見せ場はアビーとロバートの友情というよりもロバートと息子サムの絆だと思っています。

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映画『2番目に幸せなこと』より

父子の強い絆

とにかくロバートが息子サムに対していい父親。初めこそアビーに自分の子を妊娠したと言われて動揺したけれど、これでもかというほど愛情を注ぎ、時には息子を優先させるあまり自分の恋愛すら疎かになってしまうくらいに父親してました。

そんなロバートがアビーの恋人ベンの登場で父親という立場が危うくなり、親権争いにまではってしてしまう……裁判で「私は保護者なんかじゃない、父親だ」と主張する場面はとても印象的です。

 「本を読む時に逆さまにしたがる」「ローストビーストの日」「窓」などのさりげないやりとりが父子の絆を描いていて、こんなにも父親なのに父親と認めてもらえないのは辛すぎると胸が苦しくなりました。

ちなみに決してアビーがいい母親をしてなかったかと言ったらそういうわけではなく、むしろサムにとってはいい母親でサムのことを思う故にロバートと衝突してしまったという感じです。アビーもいい母親なんです。

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映画『2番目に幸せなこと』より

差別のある時代

当たり前のようにゲイが出てくるので、同性愛差別もほとんどない環境かと思ったらそういうわけではなく、冒頭ゲイであることをからかわれるシーンがあったり、葬式の際にも同性愛者故に死者の望み通りの式にしてもらえないシーンもあって、決して同性愛者に寛容な環境ではないことが伺えます。

2000年(逆算すると舞台設定は1995年前後かもしれない)のニューヨークでもそんな感じなんですね。

また親権争いの際には「ゲイの父親の立場は弱い」と担当弁護士にもハッキリ言われ、裁判でも同性愛者であるがゆえに差別的なことを相手弁護士にも言われます。

そんな時代背景に対して、ロバートの母親は「貴方を産んで本当に良かった」と子を持つことに背中を押してくれたり、それまで不仲だった父親がロバートの為に裁判の資金援助を申し出る場面もあり、ロバートの人間性の良さを感じました。

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映画『2番目に幸せなこと』より

まとめ

アビーとロバートは一般的な恋愛関係や夫婦関係ではなく友人…それ以上の親友なんです、作中でアビーは【親友以上】と言ってのけるくらいには強い絆があります。

息子を奪われそうになっている状況でも、弁護士が裁判に勝つ為に何とか有利な材料を集めようと際に、馬鹿正直に「そんなものは無い」と言ってしまうロバートだったり(実際アビーは母親としても優秀)、裁判で自分の弁護士がゲイであることを理由にロバートを責めてた時はその弁護士を制したりなど、【恋愛関係がない故にいい関係を築けてる】と感じが随所にみられ、多分見どころのひとつです。

それ故にあのラストだったのかなとも思います。残念ながら【尻切れトンボ】と称されるラストですが【サムの父親は誰か?】という問いにはちゃんと答えてくれます。

▼映画『2番目に幸せなこと(The Next Best Thing)』トレーラー▼


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