宝石の性別

以前こちらの記事(アバターの性別)で“創作の世界の性別設定は何気に凝っていて面白い”という話をしたら、読者さまから“宝石の国”という作品について挙げられていました。私自身アニメを観ていたので、その独特の世界観、愛らしいキャラクター、アニメではCGを駆使した綺麗な演出などに引き込まれていました。

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【あらすじ】
「古代」といわれるほどの過去に「にんげん」が存在したと伝えられる遠い未来の世界。遠い昔に6度の流星飛来のために海中に没した地上の生物の中から、「微小生物」に食われて無機物となり、長い年月を経て、宝石の体を持つ人型の生物が生まれていた。28人の宝石たちは、自身を装飾品にしようと来襲する月人との戦いを繰り返しながら、長い時間を寄り添って暮らしていた。

宝石の国01
TVアニメ『宝石の国』より

……あらすじはこんな感じ、特徴的なのは宝石の擬人化っていうより、意思を持って人の形をした宝石って感じで、激しい動きをしても息切れをしないし、足音も鉱物が鳴るような音で、宝石同士でも硬度が低いと割れちゃう……まさに人型の宝石。

個人的にこの作品の特徴となるのが“宝石たちの性別”。宝石たちの見た目は中性的、女性的なキャラクターも多い。身体はスラッとはしているが、肉つきは(宝石なので)なく、原作者さんは「上半身は男の子、下半身は女の子をイメージして描いている」というように、あまり性別性を感じない。

一人称は「オレ」「僕」「わたし」などさまざまで、互いに「兄ちゃん」「弟」のように「姉妹」ではなく「兄弟」と呼び合う ※「兄」「弟」ってなんだか男性っぽいイメージだけど「姉」「妹」よりも性別感が薄い

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このように性別感がなく、まるで「無性」ともとれるような表現はとても珍しいと感じました、中性的なキャラクターはよく見かけるけど。……よくよく考えたら宝石なのだから性別があるほうが変なのかも。作中で「貝の王」と呼ばれていたアドミラビリス族のウェントリコススは生物だからなのか、宝石たちとは違って豊満に描かれてたのも特徴的でした。

またアニメ版では宝石たちのほとんどに女性キャストが担当していました(例外として金剛先生のみ男性キャスト)。知り合いの原作ファンは「このキャラクターは言動が男性っぽいし、男性キャストかなって思ってたけど、女性キャストだった」と言っていたので、無性のキャラクターの声優さんを予想するは難しそうw

ちなみに私は作中では主人公のフォスや女性的なダイヤがかわいいなって思っていたんですが、ボルツというキャラクターの「兄ちゃん!」っていうセリフでボルツが好きなりましたw 原作も独特の作風で素敵ですが、アニメもCGで宝石たちのキラキラ感や目を見張るアクションなども楽しめます!

宝石の国02
TVアニメ『宝石の国』より