青い花01


あらすじ

鎌倉の町にある進学校「松岡女子高校」に入学した万城目ふみは、同じ鎌倉にあるお嬢様学校「藤が谷女学院」に入学した幼馴染の奥平あきらと、お互いの入学式の日に10年ぶりに再会する。通う学校は違うけど2人は同じ電車で一緒に登校するようになる。

その頃ふみは同性の従姉・花城千津と付き合っていたものの、裏切られる形で結婚してしまったため気分は落ち込んでいたのだが、明るいあーちゃんと一緒に登校したり遊びに行く中で自然と笑えるようになっていく。そしてある日、同じ高校に通う先輩の杉本恭己と出会い一目惚れしてしまい、相手もふみのことが気になることから付き合い始めるのだが・・・。

感想

『放浪息子』でおなじみの志村貴子さんの作品です。鎌倉の町にある2つの学園を舞台に繊細な年頃の少女たちの一生懸命な恋愛を描いた物語です。

志村貴子さんと言えば年頃の少年少女の繊細な心理描写の表現が秀逸で行間を読ませることにも定評がある作家さんですが、この作品でもそれがいかんなく発揮されています。

全8巻で女の子の恋し愛され振り振られが凝縮されていて、登場キャラクターたちの今の感情はどういう感情だろうと思わずにはいられない作品です。

女の子たちの青い恋模様

この作品は女性が女性に恋し付き合うという関係性がとても多いですが、その中でも万城目ふみはかなり恋多いき女性です。しかしそれは移り気というわけではなく、幼馴染のあきらに対する感情に目を背ける形だったり、自身の恋愛的成長につながる要素も多くあります。

反面 奥平あきらは自信の恋愛には疎く恋というものがよく分かっていない。それでも万城目ふみが杉本恭己と交際していると知って応援し、ふみが降られると恭己に激高する女の子です。そんな女の子が徐々に ふみに恋愛かどうかはさておき特別な想いを抱き始めてたりします。

そんな二人の恋愛を主軸に脇を固めるキャラクター、姉の恋人であり教師の各務に恋しながらも ふみと交際をする杉本恭己とそんな恭己に恋し振られるも諦めきれない井汲京子など様々な少女たちが全力で恋をしてるのもこの作品の見どころです。

大野春花の存在

基本的に女性同士の恋愛を描いていますが、女の子たちが恋した相手が同性であることで悩んだりは少ないですが、いわゆる百合に優しい世界かといったら(比較的優しくはありますが)そうでもありません。

それを顕著に表してるキャラクターがあきらたちが2年に進級してきたときに入学した後輩・大野春花。

彼女の姉は女性と交際しておりその交際相手は自分の学校の先生で、それをあまり快く思っておらず、かと言って強く反対もできない。ふみたちの恋愛観を知ってさらに苦悩する…そんなキャラクターです。

彼女は直接ふみやあきらに何かするワケではありませんが、彼女のおかげでただ恋し愛され付き合って別れてという世界観ではないのがとても伝わってきます。また彼女の姉の物語は作中のおまけ若草物語に記されているので、そちらもぜひ!

まとめ

女子高のお嬢様学校で基本的には女性同士の恋愛を描いた作品ですが、男女の恋愛も端々に描かれていますので、どこかリアリティに近い何かを感じる作品です。

繊細に揺れ動く女の子たちはどういった決断をするのか、それに至るまでどう心が揺れ動いたのか、二人の中だけに存在する青い花はどうなるか…と見どころたっぷりです。もちろんメインのふみとあきら以外の恋模様も楽しめる作品です!

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