
ニュ-ヨ-ク・ニュ-ヨ-ク/羅川真里茂
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あらすじ
ニューヨーク州クイーンズで警官を勤めるケイン・ウォーカーはゲイだった。普段は異性愛者を演じている生活に疲れ、渇きを潤すためにゲイ・ネイバフッズ(ゲイ地域)に脚を運ぶ生活を続けていた。特定の恋人は作らず、ゲイバーで気に入った相手を引っ掛けては一夜だけのセックスの関係を楽しむ事にしていた。
ある晩、ゲイバーに好みの金髪碧眼であるメル・フレデリクスが訪れる。
以後、2人は時に苦難に見舞われながらも良好な関係を築き、ケインは両親に自分がゲイである事を打ち明け、恋人としてメルを紹介することを決めた。
ゲイをテーマに愛とヒューマニズムを描く野心作!
『ニューヨーク・ニューヨーク/羅川真里茂』より
感想
一夜限りの奔放な性生活をしているクローゼットな警官ケインと一途な愛を求める訳ありな青年メルを中心に親へのカミングアウト、ヘイトクライム、HIV/エイズ問題などを正面から取り扱う作品です。取り扱うと言っても何か解決策を見出してくれるワケでもなくて、ただこの時代はこういう時代で、本人たちは本人たちで生きていくしかないといった感じがまた妙にリアルな感じもしました。
物語が後半になるにつれ巻き起こる事件は壮大になっていきますが、基本的にはケインとメルが愛を模索し確認し確固たるものしていく物語です。
同性の恋人を両親に紹介
私個人的にはクローゼットでゲイである自分に後ろめたさがあるケインがメルを両親に紹介するくだりがとても印象的でした。保守的な両親はメルが恋人と知るや否や拒絶的な対応をしてしまう母、なかなか自分の感情を表に出さない父、ゲイであることにまだまだ後ろめたさを拭えないケインと、かなりヘビーな環境で、両親とケイン・メルはどう着地していくのかは読んでる側からするととてもハラハラしていました。
『ニューヨーク・ニューヨーク/羅川真里茂』より
強い絆のケインとメル
悲惨な出来事や事件が立て続けに起こりますが、ケインとメルは結婚式を挙げたりと幸せな描写もたくさんあります。性格や考え方の違いはあれど、基本的にお互いがお互いを大好きなケインとメルなので、この二人ならどんな困難も乗り越えるのだろうと思わせてくれる力強さを感じます。
そしてやっぱり結末は分かっていても感動してしまいました。
『ニューヨーク・ニューヨーク/羅川真里茂』より
まとめ
ゲイである事を隠して生活をする難しさやそれに伴うジレンマ、ゲイへの偏見や弾圧、肉親への罪悪感、HIV/エイズ、ゲイカップルが養子を取る事で発生する問題までも触れている作品です。舞台がアメリカのニューヨークということもあって、アメリカンなリアクションや物言いに初めはとっつきにくい部分もありましたが、すぐにその世界観に没入しました。
コミックスは全4巻、文庫版が全2巻なので、サクッと読ませてくれるボリュームです!
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