初恋、カタルシス。/鳩川ぬこ
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あらすじ
来るもの拒まずな男×性的欲求を持たない純真
風邪を引いた一騎の自宅に別れたばかりの元恋人・唐木田がやってきた。
性的欲求を持たず恋なんてできないと思ってた一騎が、自分で区切りをつけた初恋の人。
フラれたにもかかわらず優しく看病する唐木田は、寝込む一騎にキス。そして……
感想
ノンセクシュアルを自認している一騎とその彼氏唐木田とのBLマンガです。好きな人とは性的な繋がりを持ちたい唐木田と好きであっても性的欲求に結びつかない一騎ですが、ノンセクシュアル抜きにしても2人の会話だったりちょっとおかしな駆け引きだったり、付き合うに至るまでだったりとロマンス要素を楽しめる作りとなってます。
作中ではお互いのことを思って性的な繋がりを自重したり、性的欲求はなくとも相手に気持ちに応えようとしたりする2人の姿がどことなくいじらしくて可愛いです。
『初恋、カタルシス。/鳩川ぬこ』より
ノンセクシュアルの一騎
作中ではノンセクシュアルであることに悩むというよりは、好きな人の求めることに答えられない苦悩や罪悪感、周囲の人からの無理解について思い悩むシーンが多々あります。特に一騎は罪悪感が付きまとう故に唐木田に別れを切り出してしまうほど(物語はここから始まります)
唐木田はそんなセクシュアリティを(ふんわりと)理解していて、それによって一騎を責めたりはしませんし、性的な繋がりも極力抑えるようにしています。これが一騎には辛かったり安心したりに繋がっています。
ただ全体的には相思相愛の2人のイチャイチャ成分多めなので、そんな暗い感じにならずに読めます。
『初恋、カタルシス。/鳩川ぬこ』より
Aセクくんの感想
友人のAセクくんの意見も聞きたいなと思って読んでもらいました。Aセクくんの感想としては「自分はAセクシュアルなので、ノンセクシュアルの一騎とはまるで感覚が違うけれど、好きなの人ためにここまで頑張れるのは素敵だ」とのことです。
また「BLでノンセクシュアルを題材にした作品があるとは思わなかった」とちょっと感動してましたw
『初恋、カタルシス。/鳩川ぬこ』より
まとめ
ノンフィクションを題材にした作品でしかもBLってのは多分珍しいと思います。ノンセクシュアルっていうセクシュアリティを知って読むだけでもこの作品の色が違って見えるんじゃないかなと思いました。シリアスな題材のようですが唐木田と一騎のやり取りはかなりコミカルで暗くならずに楽しく読めると思います!