コミカライズ版『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』著 平原明/浅原ナオト より
あらすじ
繋がれない僕らは、それでも、あたりまえの幸せを手に入れたい。
同性愛者であることを隠して日々を過ごす男子高校生・安藤純は、同級生の女子・三浦紗枝がいわゆる腐女子であることを知り、彼女と急接近する。
しかし、純にはネットで知り合った中年男性のパートナーがいて……。そんな交わらないふたりを応援する友、反発を覚える者……様々な立場の人たちに囲まれた日々の中でふたりが導き出した「最適解」とは?
しかし、純にはネットで知り合った中年男性のパートナーがいて……。そんな交わらないふたりを応援する友、反発を覚える者……様々な立場の人たちに囲まれた日々の中でふたりが導き出した「最適解」とは?
異性を愛し、子を成し、家庭を築きたい。普通の幸せを手に入れたい……世間の「ふつう」と、自分の本当にほしいものの絶望的なギャップに対峙する若者たちの姿を描く、究極の青春小説。
コミカライズ版『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』著 平原明/浅原ナオト より
感想
タイトルからは想像できないくらい重く、真剣に同性愛者とかは?異性愛者とは?普通とは?幸せとは?と考えられる小説です。死だったり自殺、差別と言った重たいテーマと同性愛者を絡めている本作ですが、重すぎずライトな表現で「青春」の枠を抜け出ていないのが良いです。
登場人物、特に安藤純くんと三浦紗枝ちゃんは自分たちなりに一生懸命青春をしてるのが伝わっていて、どうしても事象が事象だけに純くんは重ために考えがちですが、青春って痛いほど鈍くキラキラしてる、そんな風に思えるストーリーでした。
コミカライズ版『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』著 平原明/浅原ナオト より
コミカライズ/実写ドラマ
こちらの作品はコミカライズや実写ドラマ化されています。実写ドラマはタイトルを『腐女子、うっかりゲイに告る』と改題し、設定も少し変更されましたが、大筋はほぼほぼ一緒です。そちらから観ても楽しめると思います!コミカライズ版は全3巻です。
まとめ
コミカライズ版『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』著 平原明/浅原ナオト より
重たい内容ですが、決して青春物語の枠は外れず、そうした中、ゲイの安藤純と腐女子の三浦紗枝の「好き」の導き出した答えはとても良いと思いました。
今現状は少しずつ…本当に少しずつ性的マイノリティ周囲の環境も良くなっています、彼の求める「普通の幸せ」がゲイである、性的マイノリティであるという理由だけで奪われることのない社会に少しずつ変わっていってると思います。
そういったことも含めて、腐女子と付き合うことになったゲイという立場の純くんを通して感じ取れたらなと思います。
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