アデル


あらすじ

パスツール高校2年生の文学少女アデルは、現代の若者らしく、女友達と恋愛の話をしたり、デモに参加したりする。

1年年上のトマと恋愛をするが、街で一瞬すれ違ったブルーの髪の女性の姿が忘れられず、結局トマに別れを告げた。

何か充たされない気持ちのアデルは、ある日、親友の一人ベアトリスからキスされる。翌日、彼女とキスを交わすが、恋愛感情はない事を告げられ、アデルは涙を流す。

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映画『アデル、ブルーは熱い色』より

感想

原題(フランス)は「La vie d'Adele」で英語では「Blue Is the Warmest Colour」、原作は「Le bleu est une couleur chaude(ブルーは熱い色)」なので邦題は原作と原題をミックスしたような感じですね。

文学少女アデルとブルーの髪の女性エマとの恋愛をすごく官能的、情熱的、芸術的に描いたラブロマンス映画です。

特に日本では映倫からR-18+と言われるほど話題になった性行為シーンですが、それはあくまでも物語の一部に過ぎなくて、結局はアデルとエマの恋愛模様が注目ポイントだと思います。特に2人が再会したシーンは物語が大きく動くので。

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映画『アデル、ブルーは熱い色』より

幼さとの決別

冒頭文系クラスの授業でマリヴォーの『マリアンヌの生涯』の精読から「一目惚れ」とは何かを、ギリシャ悲劇『アンティゴネ』から「幼さとの決別」とは何かを、ポンジュの『物の見方』を学んでいて、これがこの映画全体のテーマであると思います。

【一目惚れ】に関しては文字通りでアデルとエマは交差点で目が合っただけで恋に落ちます。そして特に【幼さのとの決別】はまさにアデルのテーマで序盤~中盤は特に子どもっぽいです。食べ方だったり、考え方だったり、服装だったり。

そして【幼さとの決別】する瞬間が訪れます、それが成長ともとれるし、変身ともとれます、それをエマはどう受け取るか…すごく解釈の余地があるラストだと思いました。

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映画『アデル、ブルーは熱い色』より

ブルーの恋

この作品は邦画からもわかる通り、「ブルー」がとても印象的です。エマの青い髪に、ピカソ(青の時代)、ファッションや看板など、至る所にブルーがあり、そしてそのブルーという色を中心に物語や2人の心情を物語っています。

物語後半はエマは青い髪を止め、物語ラストはアデルはブルーのドレスを身に纏います。それが何を意味するのかは、見るの人の解釈だと思うのですが、私は「青々しい恋愛との決別」かなと思ってます。

ただただ青く情熱的な恋愛は終わりで、ふたりは次のステップへ進まなければならない、そう思います。

また「ブルー」も印象的ですが、それに伴って挿し色のようなボロネーゼやネイルなどの「レッド」も印象的です。

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映画『アデル、ブルーは熱い色』より

まとめ

かなり拘りが強い監督さんのようで、出演役者はほぼすっぴん、ワンシーンに何時間も何日もかける、台本はほとんど読ませてもらえず、ほぼアドリブ、故に主演の2人はもう監督とは仕事したくないというほどだったとか。

官能的なラブシーンばかりが注目されがたちですが、主演2人の細やかな感情の変化やふと見せる自然な表情などは作品の雰囲気にマッチしていてどことなく芸術的です。

それにしても『青い花』や『ムーンライト』など青が印象的な作品多いですね、やはり何か惹きつける色なんですかねぇ。


▼『アデル、ブルーは熱い色』予告編▼


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