あらすじ
17歳の夏。モン・クーロウは、親友のリン・ユエチェンと一緒に体育の授業をサボっていた。母親になった未来の自分を妄想して語るユエチェンには、どうやら意中の相手がいるようだ。
やがて、それが同じ学年のチャン・シーハオだと打ち明けられたクーロウは、いささかストーカーめいたユエチェンの恋に巻き込まれていくのだった。
ある夜、クーロウはユエチェンに付き添って学校のプールへ。シーハオが忍び込んで泳いでいるのを、覗きにやってきたのだ。
“彼女"がいるかどうかを知りたいというユエチェンの頼みで、シーハオに質問をぶつけるクーロウ。しかし、ユエチェンが恥ずかしがって姿を見せないものだから、シーハオはクーロウが自分に気があると勘違い。
さらに、ユエチェンがシーハオ宛てに書いたラブレターが、複雑な三角関係をこじらせる結果に…。
映画『藍色夏恋』より
感想
台湾発ひと夏の複雑な三角関係が眩しくも痛く青すぎる青春映画。親友の想い人が自分を好きになって……という分かりやすい三角関係。しかし物語後半、クーロウが自分の想いをシーハオに打ち明けることで分かりやすい三角関係が複雑なものになっていきます。
これ以降はネタバレになってしまうのですがクーロウは親友であるユエチェンに恋心を抱いており、本来はユエチェンの恋に協力するのもユエチェンの想い人であるシーハオとも仲良くするのは避けたい……しかもまだ自分が女の子が好きという現実を受け止め切れておらず、男の子を好きになるかどうかを試している段階。
映画『藍色夏恋』より
とにかくシーハオがいいヤツすぎる!はじめはちょっとチャラい系の男の子かな?という印象だったんですが、クーロウに好意を寄せ一生懸命アプローチ、クーロウの想いも初めこそ信じられないという感じでしたが、ユエチェンの恋に協力するクーロウに怒ったりと、そりゃあユエチェンも恋するわというさわやか好青年。
クーロウが自分の未来が見えないと……自分が誰かと結婚したり母親になったりが想像できないと悩むところから始まる藍色夏恋ですが、ラストはさわやかの中にもちょっと複雑…それでいて明るい未来を感じました。
たったひと夏の関係で簡単に自分の未来が想像できるわけではないけれど、それでもそのたったひと夏の関係でクーロウは大きく前進できたのだと思います。
▼映画『藍色夏恋』日本語版予告▼
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