人生はビギナーズ


あらすじ

「私はゲイだ」 父が75年目に明かした真実が、僕の人生を大きく変えた。

アートディレクターのオリヴァーは、愛に臆病な内向的で真面目な38歳独身男。

ある日、44年連れ添った妻に先立たれ、自らもガンを宣告された父ハルから、ゲイであることを告白される。

厳格だった父の突然のカミングアウトに戸惑いつつも、病に立ち向かいながら新たな人生を謳歌し始めた父と語り合い、少しずつ距離を縮めていくオリヴァー。

やがて父との永遠の別れを経て、大いなる喪失感を抱えたままの彼の前に、フランス出身の女優アナが現われる。互いに人と距離を置きながら生きてきた似たもの同士の2人は、ほどなく恋に落ちるのだったが…。

人生はビギナーズ002
映画『人生はビギナーズ』より

感想

父親がゲイであることをカミングアウトしたことで主人公オリヴァーの価値観がガラリと変わる物語です。

それまで内向的で内気、何をするにも受動的な性格のオリヴァーであったけど、その性格も「失敗を恐れている」というところから来ている。

父のカミングアウト、死、恋人との出会いを経て「みんな初心者だから失敗して経験を経るものだ。失敗を恐れる必要はない」と思える作品です。

人生はビギナーズ001
映画『人生はビギナーズ』より

オリヴァーの両親の実情

オリヴァーの目には愛し合ってるのは表面的で内情は冷めきっていると感じていたオリヴァーの両親。2人の間に愛はないと感じていた。

しかし、実情は全然違っていて、2人は確かに愛し合っていた。

ゲイであることをひた隠しにしなければならない時代、オリヴァーの母は結婚する前から自分の好きな人がゲイであると知っていた。知っていてもなお愛し「同性愛を治してあげる」と母の方からプロポーズしたのだそうだ。

本来なら「同性愛を治す」なんてことはできず、愚弄に近い表現ですが、オリヴァーの両親のエピソードはなんともロマンチックに感じました。それは多分オリヴァーの両親の間に確かな愛があった故なのでしょう。

もちろん同性愛であることが治るわけでもなく、妻の死後、息子にカミングアウトするに至るのですが、それすらも2人の間にしか分からないロマンスがあるような感じがして素敵でした。

人生はビギナーズ003
映画『人生はビギナーズ』より

まとめ

ちなみに「実話」…というほどでもないのですが、オリヴァーの父・ハルのモデルは本作の監督・脚本のマイク・ミルズの父だそうで、ミルズの父が75歳で亡くなるまでの5年間の出来事に基づいているのだとか。

他にもゲイであるが故、彼氏の息子であるが故にオリヴァーと距離を感じるアンディの苦悩や恋人のアナと父親との確執など「人生の初心者」たちが物語を紡ぎます。メインはオリヴァーのエピソードなのでスポットライトは当たりませんが、それでも彼が「失敗を恐れる必要はない」と思えるようになるキーパーソンで、観てるこちら側も勇気もらえる、そんな作品です。

▼映画『人生はビギナーズ』より▼

【関連記事】
【嘘で固められた本当の話】フィリップ、きみを愛してる!【洋画】
【子どもがほしい】バオバオ フツウの家族【映画】
【ゲイだと偽れ】メルシィ!人生【映画】
【愛を求めて】ジュディ 虹の彼方に【洋画】
【壁の花の特権】ウォールフラワー【洋画】