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レビューサムネ2106


his(ゲイ/家族)

his


【あらすじ】

春休みに江の島を訪れた男子高校生・井川迅と、湘南で高校に通う日比野渚。二人の間に芽生えた友情は、やがて愛へと発展し、お互いの気持ちを確かめ合っていく。

しかし、迅の大学卒業を控えた頃、渚は「一緒にいても将来が見えない」と突如別れを告げる。

出会いから13年後、迅は周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと一人で田舎暮らしを送っていた。

そこに、6歳の娘・空を連れた渚が突然現れる。「しばらくの間、居候させて欲しい」と言う渚に戸惑いを隠せない迅だったが、いつしか空も懐き、周囲の人々も三人を受け入れていく。

【おすすめポイント】
自分の住んでいる町で同性愛が受け入れてもらえるか、娘と暮らしたいだとかのヒューマンドラマ。

ゲイの父親が親権のために裁判をするシーンでは、ゲイであるがゆえに不利になったり、差別的な発言を浴びせられるなどはあります。

舞台が日本ということもあって、微妙に「そうとも取れるライン」で攻めてくるあたりがなんとも生々しく感じました。また裁判冒頭に父親側の弁護士が「何故父親側が親権を取りにくいか」の説明があったのも個人的に好印象でした。

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渚のシンドバット(ゲイ/青春群像劇)


【あらすじ】

クラスメイトの吉田に想いを寄せる高校生、伊藤。転校生でレイプされた過去がある女生徒の相原は、その事に気づき伊藤に興味を持つ。

同性愛とレイプ被害という、他人には話せない秘密を抱える二人は急速に打ち解けるようになる。その相原のことを実は恋慕する吉田。複雑な三角関係の先には……。


【おすすめポイント】
登場人物はみんな高校生と言う事もあって未熟な子たちで、そんな子供たちが恋愛やら友情やらに触れてどんどん成長していくお話です。人ってそんなに簡単に成長するわけではなくて、こんな小さな成長を繰り返して大きくなっていくんだなと思える作品です。

またまだデビューしたての岡田義徳さんや女優時代の浜崎あゆみさんが見れるのもおすすめポイントです!


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メゾン・ド・ヒミコ(ゲイ/家族)

メゾンドヒミコ

【あらすじ】

塗装会社で事務員として働く沙織。ある日、彼女のもとに若くて美しい男・春彦が訪ねてくる。彼は、沙織と母親を捨てて出て行った父の恋人だった。

沙織の父は、ゲイバー「卑弥呼」の二代目を継いだが、今はゲイのための老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」を創設、その館長を務めているらしい。春彦は、その父が癌で余命幾ばくもないと言い、ホームを手伝わないかと誘う。

死にゆく父親、その父親を愛する春彦、そんな二人を見つめる沙織・・・いつしか三人に微妙で不思議な関係が芽生えていく。

【おすすめポイント】
ゲイのための老人ホームを舞台に、ゲイである父親を許せない娘と、そこで暮らすゲイたちの様々な生き方を描いていくという割と当時としてはキャッチーな題材だったと思います。

ゲイの老人ホームを舞台としてるだけあって、家族へのカミングアウトや近隣の中学生からの直接的な嫌がらせ含むヘイトなどの差別的描写も含まれています。ただゲイの最期…というほどゲイであることにスポットが当たっているわけではなく、あくまでも父と娘の関係や恋愛以外での男女の関係に注力された作品だと思います。


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ひだまりが聴こえる(ゲイ/BL漫画原作)

ひだまりが聴こえる

【あらすじ】
中学生の時に難聴を患ったため教室でも何かと誤解を受けて周囲とうまくなじめないまま大学生にな
った杉原航平は、いつしか人と距離を置くようになっていた。

そんな時に大学の裏庭で出会った佐川一は、バカみたいに明るい性格で思ったことを何でも口にする同級生。

太一との出会いが航平を変えていくのだが、近づけば近づくほど二人の距離に期待と不安が募る航平がいるようになって…

【おすすめポイント】
BLマンガ原作の実写映画ですが、BL作品というよりはヒューマンドラマに近いと思います。

難聴(全く聞こえないわけではない)の航平と声がよく通る太一の物語ですが、映画の範囲では恋愛要素は添え物っていうくらいわずかです。基本は軟調であることで誤解を受けがちな航平が太一と出会うことで閉じこもってた殻を破るストーリーで、難聴という重たくなりがちなテーマではありますが、タイトルの『ひだまり』とあるように温かさを感じる作品です。

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にがくてあまい(ゲイ/少女漫画原作)

にがくてあまい

【あらすじ】
容姿端麗で野菜嫌いなキャリアウーマン・江田マキは、ある日イケメンの男子校美術教師・片山渚と出会い一方的に恋に落ちる。

新しい出会いと同居相手を探していたマキは、渚の家にころがり込むことに。しかし、渚はなんとゲイのベジタリアンだった!

マキが野菜嫌いの原因となった父親・豊との確執。家族との過去を乗り越えられず苦しんでいる渚。それぞれが抱える問題を解決していくうちに、お互いが"大切な人"に変わっていく…。

【おすすめポイント】

少女漫画でありながらメインの男女に恋愛関係がないことも特徴(マキから渚への一方的な矢印はある)で、基本は【食】を通じてのヒューマンコメディという感じでしょうか。

映画ということもあって原作の要素や流れをギュギュっと詰め込んだ感じで、正直描ききれてない部分も多いなという感想ですが、映画は特に渚の料理シーンやそれを美味しそうに食べるマキが愛らしくて良いな思いました。


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現在、邦画の場合、BL作品の映像化だったり、ゲイの監督さんがメガホンを取ったりと、どうしてもゲイのキャラクターがメインの作品が多い状態で、レズビアンのキャラクターがメインというのはなかなかなかったりします。自分のサーチ能力が低くて引っかからないだけかもしれませんが……。

最近ではトランスジェンダーを題材にした『ミッドナイトスワン』もありますし、今後どんどん出てくるかもしれませんね。楽しみです!