私の少女


あらすじ

ソウルから小さな漁港の村の警察所所長として赴任したイ・ヨンナムは、14歳の少女ソン・ドヒが継父ヨンハから暴力を受けているのを目撃する。ドヒの母親はドヒを置いて家を飛び出しており、村唯一の若者であるヨンハの虐待に村の者は見て見ぬふりをしていた。

ドヒは暴力から自分を守ってくれるヨンナムに懐き、ヨンナムがドヒを自宅に引き取り面倒をみることとなるが、継父のヨンハはヨンナムのある秘密を目撃する。

私の少女02
映画『私の少女』より

みどころ

『私の少女(原題:도희야)』は、2014年公開の韓国映画。ジャンルは社会派サスペンスとなっています。

虐待を受けている少女とその少女を救おうとする女警官の物語ですが、観終わった後は本当にこれで良かったのか?というモヤモヤが残る映画です。ラストがラストだけに。

また同性愛差別の問題にも踏み込んでいて、女警察官ヨンナムは女性同士て交際していたことを【問題行動】としてソウルから漁村への左遷させられており、物語の終盤では同性愛者だからという理由で少女への性的行為を疑われます。

私の少女01
映画『私の少女』より

しかし、同性愛差別が悪いことという感じの描かれ方はなく、あくまでも同性愛者の警察官と虐待を受けている少女の物語といった感じ。

虐待や同性愛問題、男尊女卑、不法入国の労働者など多くの問題が、小さな村にあり、韓国社会の縮図でもあります。

特に少女役のキム・セロンは、少女と大人の中間のような演技力に目が離せなくなります。彼女の魅力は二面性の演技に定評がありるそうで、本作では、無邪気にダンスを踊る無垢な少女の一面と度重なる虐待に毒を孕んだ危険な女の一面の二面性は、この映画をミステリアスに仕上げています。

▼映画『私の少女』予告編▼


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