ボーイズ


あらすじ

陸上部のシーヘルは、チャンピオンシップ大会に向けて結成された強化チームに選ばれ、自由快活で爽やかな少年マークと出会う。

ある日、友達と泳ぎに出かけ二人きりになったマークとシーヘルはお互いに引き寄せられるようキスをしてしまう。

ガールフレンドのイェシカと会っていても、シーヘルの頭の中にはマークが浮かんでばかり。その気持ちは友情なのか愛情なのか自分でもよくわかない。

戸惑うシーヘルをよそにマークはシーヘルに自分の感情を大胆に、まっすぐに伝えてくる。どうしていいかわからないシーヘルは徐々にマークを避けていくが、チャンピオンシップ大会の前日ついに二人は喧嘩してしまう。

生まれて初めて芽生えた抱えきれない自分の気持ちにシーヘルは胸を締めつけられる…。

ボーイズ01
映画『BOYS/ボーイズ』より

感想

『BOYS/ボーイズ(原題「Jongens」)』は、2014年のオランダ映画。もともとはオランダのTV映画として製作されたが、放映後に大反響を呼んだため急遽劇場公開されたという話題作。大人になる一歩手前の思春期の少年同士の恋を、瑞々しく描いたロマンス映画です。

映像とにかくに綺麗で、オランダといっても都市部でなく、自然豊かな森の中や河泳ぎ風景がとてもノスタルジックで安らぎを与えます。鹿やウミネコといった動物たちもそののどかさを見事に演出していて、どんどん惹かれあっていく思春期の男子たちを見事に彩っています。

ストーリーは思春期の男の子が惹かれあっていく…という真新しさはあまり感じないのですが、なによりも主演2人の瑞々しい佇まいが素晴らしい。正直家族のゴタゴタがノイズに感じるくらい。

それでも家族のやりとりは大事で、友情や恋愛がメインなんだけどメインじゃない…あくまでも特別感のない日常の一部として描かれているのが良く、改めて恋愛って特別なことではなく日常的に起こりうる事柄なんだなと再確認しました。

映画『BOYS/ボーイズ』予告編


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