セーラームーン


セーラームーンとLGBTQ

『美少女戦士セーラームーン』は、武内直子さんによる少女漫画で、アニメやミュージカル、実写など数々のメディアミックス作品があります。連載期間は1992年2月号から1997年3月号まで、アニメもほぼ同時期でその後リメイク版が2014年から放送されています。

LGBTQ当事者に「好きなアニメは?」と尋ねたらだいたい上位に来たり、LGBTQアニメとしても紹介されたり、さらにLGBTQを彷彿とさせるようなキャラもいて、何気にLGBTQと密接に関係しています。

今回はそれらをちょこっと紹介できたらと思います。

同性愛なキャラクター

セーラームーン01
アニメ『美少女戦士セーラームーン crystal』より
セーラーウラヌスとセーラーネプチューン

まず絶対に挙げられるのは天王はるか(セーラーウラヌス)と海王みちる(セーラーネプチューン)の関係。

中性的で華麗な雰囲気の高校生で金髪のショートヘアが特徴の天王はるかと才色兼備で優雅な雰囲気の高校生でマリンブルーのウェーブヘアが特徴の海王みちるは「百合界のカリスマ」と称されるほど見る人の強烈なインパクトを残した2人で、プライベートでも「パートナー」とされています。

作者である武内直子さんも同性愛の関係と言っていますが、当時まだ同性愛に厳しかった海外では「従姉妹」という設定にされ、恋愛要素を消されてしまいました。後に海外人気伴い長い年月を経て北米版でもはるかとみちるの関係も日本版同様になりました。


他にもアニメ(無印)では敵キャラクターのダークキングダム四天王の2人クンツァイトとゾイサイトは明確に恋仲とされています。しかしこれはアニメ版のみの設定で原作ではそのような描写はないそうです。

この他にも明言されてはいませんが、同性愛を彷彿とさせるようなキャラクターは何人かいますが、決して同性愛キャラクターばかり出てくるわけではなく、主人公の月野うさぎ(セーラームーン)と地場衛(タキシード仮面)のように男女の恋愛も多く描かれており、異性同士/異性同士の恋愛に大きな隔たりがないように描かれているのも特徴です。

セーラームーン02
アニメ『美少女戦士セーラームーン』より
クンツァイトとゾイサイト

性別不確定なキャラクター

『セーラームーン』には「男か女か分からない」キャラクターもたくさん登場しますし、いわゆるオネエ口調のキャラも複数います。そんな「男か女か分からない」キャラクターを紹介するとまずはセーラームーンたちと同じくセーラームーン戦士の「セーラースターライツ」の3人。

星野光(セーラースターファイター)、大気光(セーラースターメイカー)、夜天 光(セーラースターヒーラー)の3人はアニメでは変身前は男性で、変身すると女性になるという性転換設定。アニメの変身バンクでは男性的な身体から女性的な身体に変化する様が見られます。

セーラームーン03
アニメ『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』より
セーラースターライツの3人

これはアニメ版の設定で、原作では変身前は男装の女性という設定になっています。このアニメ版の設定変更には天王はるか(セーラーウラヌス)が大きく関わっています。

天王はるかはセーラー戦士以外の時は男性的な装いをしており、学校の制服も男子のもの。口調は男性的で一人称も「僕」。あくまでも男装であり、性自認は女性ですが、それはあくまでもアニメ(無印)の設定です。

原作、およびリメイク版では、男と女の両性の特徴を兼ね揃えており、女性の姿の一人称は「あたし」、男性の姿の時は「オレ」と、喋り方や仕草も性別で使い分けていた。学生服も女子のものであり、かなりアニメと差異がある。骨格などから変わっているため性可逆との説もあるほど。

この性別が不確かなキャラは当時あまりに突飛だったのかアニメでは「男装の麗人」となりましたが、このキャラが人気になり後のスターライツの面々はアニメ版の設定において「性転換設定」が追加されたとのことです。

他にも敵キャラクターのアマゾン・トリオは全員オネエ口調。特にフィッシュ・アイに関しては見た目や声(アニメ版では新旧共に男性声優)も相まって完全に女性で、原作を知らない人からすると女性キャラクターだと思わせるほどです。またアニメ版では「女性に興味がない」など男性愛者である発言もある。

セーラームーン05
アニメ『美少女戦士セーラームーン SuperS』より
フィッシュ・アイ(右)

勇気を与えてくれた作品

『セーラームーン』が連載・放映された1990年代当時、これだけ愛や性の多様性について描かれていたのだから、当時から日本は多様性に寛容だったかと言われたらNOです。

男は男らしく、女は女らしくが一般的で、同性愛なんてファンタジーもいいところな扱いが一般的でした。放映当時「セーラームーンは女の子が観るもの」として男の子が観ることも阻まれてたほどです。

そんな時代に、当時としてはありえないくらいの公平さで、性的指向やジェンダーについて原作もアニメも共に丁寧に描いていたのです。

セーラームーン04
アニメ『劇場版 美少女戦士セーラームーン R』より

上記するゾイサイトとクンツァイトは相思相愛の恋仲であり、その後のシリーズに登場した天王はるかと海王みちるの恋愛関係もありましたが、この同性愛関係に作中では一切茶化されたり、異端視される描写はありません。

愛や性別のかたちにとても寛容な姿勢だったと同時にかなり挑戦的だったのです。その寛容なかたちとその挑戦的な姿勢に勇気とを与えられた人も多く、それが未だに根強い人気を誇っているのです。

セーラームーン06
漫画『美少女戦士セーラームーン 完全版』より

まとめ

同性愛や性別の観点から見たセーラームーンを紹介しましたが、単純に地球の運命をかけた少女たちの戦いとしても楽しめ、大人も子供楽しめる作りになっています!

私は旧作だと『劇場版美少女戦士セーラームーンR』で新作だと2020年~2021年にかけて前後編が公開された『美少女戦士セーラームーンEternal』が好きです!好きなキャラは愛野美奈子(セーラーヴィーナス)ちゃんです!

▼劇場版『美少女戦士セーラームーン Eternal』▼


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