バードケージ


あらすじ

マイアミのナイトクラブ「バードケージ」のオーナー・アーマンドと、店の花形にしてアーマンドの長年のパートナー、アルバート。アーマンドには、20年前に運命のいたずらで授かった息子ヴァルがおり、アルバートも母親代わりとなって彼を育ててきた。
 
ある日アーマンドは、大学に通うヴァルから同級生バーバラとの婚約を報告される。喜ぶアーマンドだったが、バーバラの父親は不道徳を許さない堅物の政治家というから大変。
 
こんな生活を見られては台無しと、アーマンドたちは普通の家族を演じるべく準備にとりかかる。
 
▼映画『バードケージ』トレーラー※日本語字幕なし▼


感想

『バードケージ(原題: The Birdcage)』は1996年のアメリカのコメディ映画。ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』を基にした1978年のフランス・イタリア合作のコメディ映画『Mr.レディMr.マダム(La Cage aux Folles)』のリメイク作品です。ミュージカルを基にした映画のリメイク作品という…ちょっと複雑な感じですね。
 
舞台はフランスのサントロペからアメリカのフロリダに舞台を変え、ドラァグクイーンのショーバーを舞台に、経営者一家に巻き起こる騒動を描くドタバタコメディという感じです。
 
バードケージ01
映画『バードケージ』より
 
アルバートがかなりヒステリックなゲイで、パートナーのアーマンドと息子ヴァルの悩みの種だったのが、後半でアルバートがナイスアシストする展開がとても面白かったです。息子ヴァルの彼女のバーバラの父親はお堅い議員で古臭いタイプの政治家なのですが、アルバートがステレオタイプの女性像を大袈裟に演出するタイプのゲイなもんだから、話が合うという発想はとても面白かったです。こういう一番のお荷物だと思われたキャラが意外な場所で光るという展開、結構好みです。
 
そしてラスト。あれだけヒステリックなアルバートを除け者にしようと、ゲイである父親をストレートに見立てようと頑張っていた息子ヴァルが、アーマンドとアルバートのことを問われて「僕の両親だ」と答えるシーンはグッときました。そして彼女の両親たちと含めて「私たちはファミリー」と歌われる音楽の中を抜けていくことに感動しました。
 
堂々と自分の大好きな家族を紹介できることに、とても勇気をもらえる作品です。
 
▼映画『バードケージ』日本語版予告編▼