レビューまとめ2203

今回ご紹介するレインボー作品は【LGBT以外】のキャラクターがメインの作品!どうしてもLGBTをテーマににしていると、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーがテーマの作品が増えてしまいますよね。セクシュアリティやジェンダーは決してLGBTだけじゃないはずなのに、どうしてもLGBTに比べるとマイノリティになりがちですが、 それらをテーマにしてる作品もあるので、それを5つ!紹介していきたいと思います!



【ノンセクシュアル】初恋、カタルシス。【BL漫画】

初恋カタルシス
【あらすじ】
来るもの拒まずな男×性的欲求を持たない純真
風邪を引いた一騎の自宅に別れたばかりの元恋人・唐木田がやってきた。
性的欲求を持たず恋なんてできないと思ってた一騎が、自分で区切りをつけた初恋の人。
フラれたにもかかわらず優しく看病する唐木田は、寝込む一騎にキス。そして……
「いつか、あの手に、触れられてしまう。」
初恋カタルシス03
『初恋、カタルシス。/鳩川ぬこ』より

最初にご紹介するのはBL漫画『初恋、カタルシス。』です。こちらの作品は恋愛指向はあるが性的欲求はないセクシュアリティであるノンセクシュアルを自認している一騎とその恋人・唐木田のラブロマンスです。好きな人とは性的な繋がりを持ちたい唐木田と好きであっても性的欲求に結びつかない一騎というカップルにとってはかなりヘビーな設定ではありますが、お互いのことを思って相手に気持ちに応えようとしたりする2人の姿がどことなくいじらしくて可愛いです。

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【クエスチョニング】世田谷シンクロニシティ【BL漫画】

世田谷シンクロニシティ
【あらすじ】
バイト先によく現れる「彼」は、いつも決まって同じ席で同じ男と居た。……めちゃくちゃ、タイプだった。「恋をするのは女の子なのに、男にしか欲情できない」という不思議な体質に悩まされている高史は、彼女・舞の転勤により、一緒に暮らしていた家を出なければいけなくなってしまう。困り果てていたところ、友人が使っていない寮部屋に住まわせてもらえることに。が、話によると「同室の男は“あっち系”」……。
入寮の日を迎え、同室の男・深町と出会った高史は度肝を抜かれる。深町は、バイト先でいつも気になっていた「彼」だったのだ。そしてある時、二人は一線を超えてしまう……。「ふつう」ってなんだろう。俺は「ふつう」になれるのかな……。
世田谷シンクロニシティ02
漫画『世田谷シンクロニシティ』より

お次に紹介するのはBL漫画『世田谷シンクロニシティ』。こちらの主人公は「恋をするのは女の子なのに、男にしか欲情できない」としていて、同室の男・深町に欲情してしまうことから始まるラブロマンス。恋愛対象と性的対象が違うということで、自分が「フツウ」はないことに悩みつつも、同室の男・深町と自分のアイデンティティを考えます。ちなみに作中では主人公の隆史のセクシュアリティは明言されていませんが、作者さんによると、迷っている段階のセクシュアリティ【クエスチョニング】としています。

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【Xジェンダー】ぼくは性別モラトリアム【コミックエッセイ】

ぼくは性別モラトリアム
【あらすじ】
日本には、左利きやAB型と同じぐらい、LGBTがいる。世の中は男と女の二択だけではないし、そもそも自分に性があることがイヤな人もいる……。女性であることに違和感を持ち、「男になりたいんだ! 」と思い込んでいた。でもよく考えてみたら、手術をして性別を変えたいわけじゃないし、男性として何かをしたいわけではない……。あれ?ぼくはLGBTなの?それとも……?
自分はいったい何者なのか。悩み考えた道のりを描いた実録漫画。
性別モラトリアム003
『ぼくは性別モラトリアム/からたちはじめ』より

お次はからはちはじめさんによるコミックエッセイ『ぼくは性別モラトリアム』。「性別って悩むこと」といったことにスポットをあてた作品はなかったので、それだけでも十分読みごたえのある作品です。コミックエッセイなので当事者の声を伝えやすい手法のひとつなので、いろいろ知るきっかけにんらる書籍だと思います。当事者には共感を、非当事者には発見を得られる作品です。

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【Xジェンダー】不可解なぼくのすべてを【漫画】

不可解なぼくのすべてを
【あらすじ】
男の子?女の子?『ぼく』らの青春にはナゾがいっぱい‼
女子の制服を着て学校に通う高校生、もぐもはある日、カフェのアルバイトに誘われる。可愛い制服を着て働ける仕事に、最初は喜ぶもぐもだったが、このカフェが『男の娘カフェ』であることを知って…。キュートな絵柄でイラストレーターとしても活躍中の粉山カタが挑む、男の娘カフェで働く仲間たちの青春群像劇‼
不可解なぼくのすべてを03
漫画『不可解なぼくのすべてを』より

続いて紹介するのは漫画『不可解なぼくのすべてを』です。男の娘でXジェンダーと言っているもぐもちゃんを主人公にさまざまLGBTQをテーマにしており、可愛らしい絵柄とは対照的にかなり挑戦的な内容になっています。青春群像劇というだけあって、主人公だけでなく他のキャラクターのセクシュアリティも取り上げているので、全5巻どこも読み応えたっぷりです!

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【アロマンティック】わたしのアスチルベ【漫画】

わたしのアスチルベ
【あらすじ】
 彼氏が出来たことがない長和あおいは、友人に流されて出会えるバーに繰り出す。恋愛感情がない「アロマンティック」で、他人に性的欲求を抱かない「アセクシャル」の奏に出会うのだが…!?
わたしのアスチルベ02
漫画『わたしのアスチルベ』より

最後にご紹介するのは読み切り漫画『わたしのアスチルベ』。89ページとこれまで紹介した作品と比べて短い作品ではありますが、その89ページにアロマンティック・アセクシュアルの苦悩についてしっかり描かれています。ラストは少しほろ苦く、でも幸せな結末ですが、この作品を通して、アロマンティックアセクシュアルの苦悩も伝わるのかなと感じました。2022年現在『ジャンププラス』というサイトで読めますので、ぜひ!

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