あらすじ
トランスジェンダーのトリシャ・エチェバリアが突然の死を迎える。ミスコン女王として名の知れたトリシャの遺言は、埋葬前に毎晩繰り返される儀式で、その都度異なるセレブの装いをまとうというもの。生前、苦境にあっても美しくユーモラスだったトリシャの願いをかなえるため、友人たちは行動を起こす。▼映画『ダイ・ビューティフル』予告編▼
感想
『ダイ・ビューティフル』(Die Beautiful)は2016年に公開されたフィリピンのコメディ映画。監督はジュン・ロブレス・ラナ。主演はパオロ・バリェステロス。
急死したトランスジェンダーの女性トリシャの人生を描いた作品で、最期まで力強くプライドとユーモラスを持って生き抜いた誇り高いトリシャの遺言通りにビヨンセ風、ジュリア・ロバーツ風、レディ・ガガ風など、さまざまな死化粧を施しながら、彼女の葬儀に訪れた人々と彼女の過去を振り返るお話です。
急死したトランスジェンダーの女性トリシャの人生を描いた作品で、最期まで力強くプライドとユーモラスを持って生き抜いた誇り高いトリシャの遺言通りにビヨンセ風、ジュリア・ロバーツ風、レディ・ガガ風など、さまざまな死化粧を施しながら、彼女の葬儀に訪れた人々と彼女の過去を振り返るお話です。
全体的にコメディタッチでトリシャの半生を描いていますが、差別や強姦、親や親族からの無理解などのトランスジェンダーにとって悲痛な背景もしっかり描いており、フィリピンでのあまりいいとは言えない性的マイノリティの現状に対しての問題提起の役割を果たしている映画だと思います。
個人的に好きなシーンは生前のトリシャとトリシャの親友でトランス女性のバーブスの会話。自分の葬式の話をしているのですが「死んだら生まれた時の姿に戻って男の姿で埋葬してほしい」というバーブス。それには神様が与えた身体は男性だから替える時も男性でいたいという想い。
それに対してトリシャは、最後まで女性として着飾っていたいと言います。その想いは神様に「あなたからの贈り物の体をこんなに綺麗にしてあげたわよ!」って言いたいとのこと。そのやりとりに彼女の強さと誇りを感じました。
映画『ダイ・ビューティフル』より
日本とは違うフィリピンのお葬式事情
所変われば葬式事情も違うの重々承知ですが、映画での葬式は日本のそれとは大きく違っていて、トリシャの葬式はなんともカラフル。彼女がトランス女性のパフォーマーだったからかと思ったのですが、フィリピンの葬式自体がそんな感じらしく、ワイワイと賑やかな葬式をするそうです。
またフィリピンでは葬式自体を1週間から1ヶ月以上かけることもあるそうで、トリシャの場合は1週間、その間トリシャはセレブ風メイクとファッションにお色直しをし、いろんな人がトリシャに会いに来ていました。
さらに驚いたことに棺に横たわるトリシャと自撮りを撮ったり集合写真を撮ったりしており、しかもそれをSNSにアップするという……。日本の常識だと一見非常識ですが、フィリピンの葬式ではそれがデフォルトで、映画ではそのSNSがきっかけで意外な人物が訪れたりという展開もありました。
さらに驚いたことに棺に横たわるトリシャと自撮りを撮ったり集合写真を撮ったりしており、しかもそれをSNSにアップするという……。日本の常識だと一見非常識ですが、フィリピンの葬式ではそれがデフォルトで、映画ではそのSNSがきっかけで意外な人物が訪れたりという展開もありました。
あと喪服も!日本だと黒の礼服が一般的で、欧米でも女の人がドレスっぽいのを着るにしても黒が基本だと思いますが、フィリピンの葬式の場合、赤色以外なら普段の服装でも大丈夫なようで、映画を観てるとTシャツだったりドレスだったりとみんなカラフル。
なかなか知れない海外のお葬式事情を知れて楽しくもありました。
なかなか知れない海外のお葬式事情を知れて楽しくもありました。
映画『ダイ・ビューティフル』より
映画のきっかけになったジェニファー・ロード事件
この映画は『ジェニファー・ロード事件』という2014年フィリピンで起きたトランス女性が殺害された事件をきっかけに作られました。
『ジェニファー・ロード事件』とは2014年トランスジェンダーのフィリピン人女性のジェニファー・ロードさんがアメリカ海兵隊員に殺害された事件で、米兵に対する判決は有罪とはなったものの軽いものでした。
その背景には訪問米軍地位協定により公平な判決が下されなかったことに加え、判決理由もトランスジェンダーに対して差別的なものだったようです。
その背景には訪問米軍地位協定により公平な判決が下されなかったことに加え、判決理由もトランスジェンダーに対して差別的なものだったようです。
この事件はフィリピンでも当時大きな注目を集めたのですが、判決結果に対する世間の反応には心無いものもあり、ジュン・ロブレス・ラナ監督がトランスジェンダーに対する理解を深めたいという思いから『ダイ・ビューティフル』という作品が誕生したようです。
そういった経緯からトリシャの半生にはトランスジェンダーとしての苦悩をしっかり描かれており、同時にフィリピンでの性的マイノリティへの差別や偏見などの現状を訴えています。
そういった経緯からトリシャの半生にはトランスジェンダーとしての苦悩をしっかり描かれており、同時にフィリピンでの性的マイノリティへの差別や偏見などの現状を訴えています。
映画『ダイ・ビューティフル』より
まとめ
LGBTQのフィリピン映画の珍しいですが、この作品の魅力のひとつ。主演トリシャ役のパオロ・バレステロスのモノマネメイクが凄いです。彼は2013年に脳卒中になったことをきっかけにそのリハビリの一環としてメイクを始め、そこで培った高い技術力を駆使し、ジュリア・ロバーツやアン・ハサウェイ、ビヨンセなどの海外スターのものまねメイクを自身のインスタグラムで公開ところ、その激似っぷりは、地元フィリピンだけに留まらず、世界中のメディアにも取り上げらるほど。
そんなパオロ・バレステロスが演じるトリシャはお葬式7日間に様々な海外セレブのメイクを施します。その超絶ものまねメイクテクニックは必見です!
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