隣の家族は青く見える
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あらすじ
家の購入を機に妊活を始める五十嵐奈々とその妻と共に妊活に向き合う五十嵐大器の「子供が欲しいカップル」。子供が欲しくない杉崎ちひろとバツイチ の川村亮司の「子供を作らないカップル」。一級建築士の広瀬渉と彼の恋人の青木朔の「男性同士のカップル」。商社を早期退職した小宮山真一郎と子育てが命の小宮山深雪の「幸せを装う夫婦」。
この4組が本作の舞台となるコーポラティブハウスで、悩みや秘密を隠して葛藤しながらも成長していこうとする。
ドラマ『隣の家族は青く見える』より
登場人物紹介&キャスト
登場人物紹介&キャスト
五十嵐 奈々(深田恭子)大器の妻。スキューバダイビングのインストラクター。夫の大器と不妊治療に臨んでいる。
五十嵐 大器(松山ケンイチ)
奈々の夫。中堅玩具メーカーの企画開発部主任。心優しいが、ちょっと頼りない。子ども好き。妻の奈々と不妊治療には望んでいるが、当初はあまり理解を示せなかった。
川村 亮司(平山浩行)
バツイチで亮太の父親。スタイリスト。ちひろとは法的な婚姻関係を結んでいない事実婚。
杉崎 ちひろ(高橋メアリージュン)
ネイリスト。亮司と事実婚。自身の生い立ちから一生子供を持つ気はない。
青木 朔(北村匠海)
渉の恋人。渉と付き合い始めて1年後に、彼の部屋に転がり込んだオープンな同性愛者。バーテンダー。中卒。コーポラティブハウスの住人たちには渉の甥と偽っていたが、後に渉との本当の関係がばれてしまう。渉の同僚の言葉から渉との格差について気になり始める。
広瀬 渉(眞島秀和)
朔の恋人でクローゼットな同性愛者。コーポラティブハウスを設計した一級建築士で、自身も部屋を購入して住んでいる。物語後半でフリーランスに転向する。
小宮山 深雪(真飛聖)
真一郎の妻。子供のいる幸せいっぱいの家庭を築きたいと考えている専業主婦。子どもの教育と幸せそうなインスタを乗せることに命を懸けている。勝手に仕事を辞めた夫の真一郎を快く思っていない。
小宮山 真一郎(野間口徹)
深雪の夫。以前は商社に勤めていたが、父親として幼い子供たちと触れ合えない度重なる海外転勤に嫌気が差して深雪と娘たちに黙って早期退職し就職活動中。
小宮山 優香(安藤美優)、小宮山 萌香(古川凛)
小宮山夫妻の2人の娘。優香は深雪に中学受験に受けるようにと、塾に通っているが、内緒で図書館横の広場を使って友達とダンスをしている。
三浦 亮太(和田庵)
亮司の息子。亮司の別れた元妻の実家に預けられていた。
ドラマ『隣の家族は青く見える』より
感想
『隣の家族は青く見える』は、2018年に放送されたテレビドラマで、全10話。出演は深田恭子、松山ケンイチ。コーポラティブハウスという4世帯が住まう集合住宅で、それぞれ価値観の違う人たちがぶつかり合い、協力し合い、お互いの価値観を広げていくような、そんなお話です。作中では『事実婚』『インスタ映え』『同性婚』『不妊治療』などなど昨今話題に上がりやすいトピックが盛り込まれていて、特に真飛聖演じる深雪の凝り固まった固定概念から多様性を認められない様は社会の縮図なのかなとも感じました。
特に「何をもって家族とするのか」というは全話を通して感じていて、同性カップル、事実婚と法的な婚姻関係にない家族がいたり、夫婦だけれど気持ちがバラバラな家族がいたり、新しい家族を迎え入れたいけどなかなか上手くいかなかったり……でも上手く行かなかったから家族じゃなくなるのか、法的な婚姻関係になかったら家族じゃないのか、そういったことを常に訴えてくるような作品でした。
ドラマ『隣の家族は青く見える』より
同性カップルのわたさく
作中では広瀬渉と青木朔の同性カップルがいます。当初コーポラティブハウスには渉ひとりで暮らしてたものの、付き合っていた恋人の朔が転がり込んできた形で同居。策は自身がゲイであることはオープンにしていたものの、渉がクローゼットだったために、他の住人や周囲の人には「甥」ということにしたが、後にバレてしまい大騒動……といった感じで話は進んでいきます。他のカップルでも価値観の違いで揉める描写はありますが、渉と朔のカップルもみんなに関係を秘密にしたい渉とオープンにしたい朔で意見が食い違います。もちろん、こういった作品では最早王道展開の2人がカップルであることが許せない人物もいたりします。
そしてオープンorクローゼットという同性カップルあるあるの他に、結婚は考えていない(というより同性カップルなので結婚と言う選択肢を考えていない)渉と(法的な縛りができるという意味で)結婚をしたい朔、イチャイチャしたい朔とバレることを恐れて素っ気ない態度を取ってしまう渉、外でデートしたい朔にバレることを恐れて基本がお家デート渉……と、そういった価値観の違いもしっかり描かれています。
また他のカップルと違って、渉と朔には同性カップルというだけでなく、パートナー間格差もあり、一級建築士の仕事も順調な渉に対して中卒でフリーターの朔はその格差にも悩まされるという描写もあります。他のカップルは他のカップルで連れ子問題や子育て問題などなど盛りだくさんなんですけどね。
ドラマ『隣の家族は青く見える』より
まとめ
最終回はそれぞれの家族がそれぞれの答えを出します。個人的にはいい意味で予想を裏切られました、特に不妊治療をしていた五十嵐夫妻。そんな答えもあるのか、いやこの答えが最善か…と何度も思わされました。他の家族も素敵ですが、個人的には固定概念に凝り固まり「子どもを持って一人前」「母親は女の幸せ」といった価値観を持っていた小宮山家の深雪は、すごくいい悪役だなと思いました。途中まではヘイトを集めるタンク役でしたが、物語と最初と最後で大きく考えが変わり、他の家族と自分の家族の違いを認められるようになるのは今の社会の理想なのかなと思いました。
様々な家族を通じて多様性に対してどう受け止めるとかということを知れる作品だなと思います!
ドラマ『隣の家族は青く見える』より
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