よく性別違和の話とか性同一性障害の話とか『からだの性』っていう表現を見かけますが、実はからだの性にもいろいろあるのです。ザックリ言うと「内性器の性別」「外性器の性別」「胸部の性差に関する性別」「性染色体の性別」などなど。細かいのを入れるともっとある。
多くは「からだの性」っていうと「内外性器の性別」を指してることが多いけれど、必ずしもそうじゃないことを知っておかないと混乱することも。例えばよく見かける誤用な表現で「トランスジェンダー(こころとからだの性の不一致)」ってあるけれど、この「からだの性」を単純に「外性器の性別」にしてしまうと、ズレが生じる。
性別適合手術をして内外性器の性別が変化してしまうと、この「トランスジェンダー(こころとからだの性の不一致)」という構図がおかしくなるから。※ちなみに「トランスジェンダー(こころとからだの性の不一致)」という表現は誤用です
他にも性自認や性的指向を分かりやすくした表で「からだの性」「こころの性」「好きになる性」と分ける表でも同じようなことが起こります。
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からだの性が男性、こころの性が男性、好きになる性が男性……で、ゲイ……みたいはあまり問題ないけれど、からだの性が男性、こころの性が女性、好きになる性が女性……で、MtFレズビアン……となるハズが、からだの性を内外性器だとすると、性別適合手術をして、からだの性が男性でなくなったとしたらMtFが外れて単なるレズビアンになるのか……といったらそんな簡単な話でもなく、少しややこしいことになる。故に「からだの性」を「出生時に割り当てられた性別」とする人もいます。
あながち間違いではなく、出生時に割り当てられた性別とは産まれたときに、医師が外性器で判断して決定づける性別なので、性別適合手術によって変わる内外性器の性別でも、性同一性障害特例法により変わる戸籍の性別とも違い、あくまで産まれたときに割り当てられた性別という表現。
ちなみに出生時に割り当てられた性別も、赤ちゃんの状態によっては、外性器の性別だけでは男女が判別不明になることもあり、出生時に割り当てられた性別が「不明」となることもあるので、すべてをカバーできるワケではないですが、ふわっとしすぎた表現の「からだの性」という表現よりは遥かに分かりやすいと思ってます。そんな「からだの性」という言葉のお話でした!
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