アニメといえば百合やBL、オネエキャラといったLGBTQ要素は決して珍しくはないです。それはあくまでもそういったネタ表現の一端なので、それをLGBTQ要素とまとめてしまうのもやや強引かなと思うこともあります。そこで!今回はLGBTQ要素を取り入れつつも、ネタとしてではなくそれがキャラの構成だったり物語のポイントだったりする作品を5つ紹介します!
【親友を拒絶してしまったことが傷に】キズナイーバー【ファンタジー/青春友情】
まず紹介するのは2016年放送アニメ『キズナイーバー』です。こちらの作品は痛みを共有する7人が様々なミッションをクリアしていき友情ファンタジーで、キャラクターはそれぞれいろんな過去があります。その中で孤高の美少女牧穂乃香は、同性の親友から恋愛的感情を向けられ、それを拒絶した過去がありました。そして拒絶した結果、親友は死に、恨まれていると苛まれている背景があります。
アニメにおいて「百合表現」というは珍しくないですが、それを拒絶し、さらにそのことに対して負い目を感じているというはかなり珍しい気がします。大切な親友からの想いとは言え、自身の想いを押し殺して相手の気持ちに合わせなきゃいけないのか、というの疑問に真面目に答えた作品だと思います。
【性別に迷える子ども】星合の空【青春群像劇】
『星合の空』は2019年に放送されたテレビアニメで、廃部寸前のソフトテニス部を舞台に、ソフトテニスを通した様々な想いを胸に抱く少年たちの青春ストーリーが描かれています。
そんな中、飛鳥悠汰というキャラクターは自分の性別に悩んでいる様子が描かれています。そしてまだまだ悩んでいる段階ではあるものの自身を「Xジェンダー」だと位置づけます。アニメで「Xジェンダー」を自認するキャラが出てくるとは驚きです!またこの作品にはメインではないもののトランス男性のキャラクターも出てきます。
【異性愛至上主義の中、同性に恋をする】恋と嘘【ラブロマンス】
『恋と嘘』は、ムサヲによる漫画作品で2014年から2022年まで連載、2017年にはテレビアニメが放送、同年に実写映画が公開されました。恋愛も結婚相手も政府が決めるというファンタジー設定で、主人公ネジは政府によって決められた少女か、自分の本当に好きな初恋の少女か…のお話。
そんな主人公にネジに想いを寄せる友人に仁坂悠介がいます。少子化対策で政府が決める相手がいるということは必然的に相手は異性に限られる。そんな中、同性に恋をする仁坂は異端でありながらも、政府にマッチングされた相手とは幸せが約束されているため、ネジの幸せを思い自分の気持ちは押し殺してしまいますが、ネジはゆかり法に反発し初恋の少女とキスをしたりしてるため、仁坂自身も気持ちが抑えられなくなります。
アニメではそこまで描かれなかったのですが、漫画では仁坂はネジに自分の気持ちを伝えることをしています。ゆかり法が当たり前の世界で同性に告白をするということはかなり異端。その告白を聞いたネジの答えも見どころのひとつです!
【見事な伏線回収が気持ちいい】彼方のアストラ【SFミステリー】
『彼方のアストラ』は、篠原健太による漫画作品で、連載期間は2016年~2017年。2019年にはテレビアニメ化もされました。宇宙の果てに飛ばされた9人の少年少女たちが星々を渡りながら自分たちの星へと帰るため冒険と旅を続け、自分たちを襲った犯人を捜すというSFミステリーです。
この作品の[ネタバレ]というキャラクターは、実は[ネタバレ]で、しかもその理由が[ネタバレ]というもの。しかし真実が明るみに出た後も[ネタバレ]は仲間たちと[ネタバレ]をネタにしながらも……ミステリーで驚きの真相があるのでここで語ろうものならもれなくネタバレになるので詳しくはアニメ、漫画をチェックです!アニメは全12話、漫画も全5巻で完結してるためサックリと読めます!
【女の子だけど男の子らしさを強要される】ワンダーエッグ・プライオリティ【ファンタジー/サイコホラー】
『ワンダーエッグ・プライオリティ』は、2021年に放送されたテレビアニメ作品で、SFサイコホラーといったような作品です。
この作品ではワンダーキラーと言う敵と戦う少女たちがいて、その中に沢木桃恵がいます。彼女は過去、ハルカという少女から、同性愛的な関係を迫られ拒絶したことがあり、そのことが正しかったのかと悩んでいる描写があります。
それだけなら上記の『キズナイーバー』と同じ設定ですが、彼女は長身で落ち着いていてボーイッシュな見た目をしているせいか男性と誤認されることもしばしば。それ故に相手に合わせて一人称を「僕」と言っていたりするが、実のところ男らしく振る舞うことは苦痛と感じ、アイたちと出会ってからは自身を偽ることなく一人称は「私」と呼んでいたりします。女の子が男性性を求めれられてて、自分を偽るという設定はかなり新しい気がしますね。
いかがでしたでしょうか。テレビアニメおいて百合やBLのような同性愛表現は決して珍しいものではないですが、真面目にLGBTQに向き合っている作品もあったりします。そして今回紹介した作品はどれもLGBTQが主題ではなく、あくまでもサブストーリーといった扱い。また個人的な見解ですが、アニメにおいて百合やBLに比べるとまだまだ「触れにくい」ジャンルのようにも感じます。これからのアニメ界隈も変わっていくかもしれないので、今後に期待です!
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