あらすじ
静岡県相良町の男子校・唯野高校の水泳部は、部員が鈴木智ただ一人しかおらず、廃部寸前だった。そこに新任の美人教師・佐久間恵が顧問に着任したことで、部員は30人に急増するが、佐久間の狙いがシンクロナイズドスイミングを教えることだと分かった途端、ほとんどが逃亡する。部長の鈴木、何事も中途半端な元バスケ部員の佐藤、筋肉を付けたいガリガリのダンス少年・太田、カナヅチ克服と水の力学の解明を目指すガリ勉・金沢、ちょっと女の子っぽい早乙女の5人は取り残され、なし崩し的にシンクロの練習を始める。

映画『ウォーターボーイズ』より
感想
『ウォーターボーイズ』は、 2001年に公開された日本映画で監督は矢口史靖。2003年には『WATER BOYS』と題して映画の2年後を舞台としたテレビドラマが放送、その後2004年、2005年とテレビドラマが放送されました。
成り行きから文化祭でシンクロナイズドスイミングを発表することになった男子高校生の奮闘と友情を描く青春コメディで、当時シンクロナイズドスイミングと言えば女性の競技という位置づけだったので「男子高校生がシンクロ!?」とインパクトのあるテーマだったと思います。
実はこの映画にはモデルがあり、モデルは男子校の埼玉県立川越高校の水泳部が実際に1988年から文化祭の演目として行っているシンクロ公演。プロデューサーがニュース番組で放送された川越高校水泳部のドキュメンタリーを見て映画化を着想したのだそう。ちなみに水泳部が文化祭にシンクロするようになったのは「モテたいから」という不純な動機だそうです。
50mの屋外プールで部員全員で繰り広げるインパクトのあるシンクロ演技は見事なもので、当時は全国の高校で男子シンクロ部が立ち上がるほどの影響力もあったとのこと。
50mの屋外プールで部員全員で繰り広げるインパクトのあるシンクロ演技は見事なもので、当時は全国の高校で男子シンクロ部が立ち上がるほどの影響力もあったとのこと。

映画『ウォーターボーイズ』より
シンクロとLGBTQなキャラクター
前述したように、当時はジェンダーバイアスも強く、シンクロナイズドスイミングと言えば女性の競技という意味合いが強かったので、男子高校生のシンクロと言う真新しさと物珍しさもあったのと同時に「男がシンクロなんて」ていう風潮もあったのだと思います。しかし彼らのダイナミックでインパクトのあるシンクロ演技は見事なもので、「シンクロナイズドスイミング=女性の競技」という固定概念を壊してくれた作品だと思います。
また作中には「同性が好きな男の子」として早乙女聖というキャラクターがいます。彼は幼馴染の佐藤のことが大好きで彼に近づきたいという想いで勇気を奮い立たせシンクロを始めます。作中ではオカマバーのママさんが出てきたりと、あくまで個性のあるキャラクターの位置づけで「同性が好きな男の子」を出したのだと思いますが、早乙女の振る舞いは彼のアイデンティティが見え隠れしていていいスパイスになっていたと思います。
映画『ウォーターボーイズ』より
ドラマシリーズ紹介
シンクロに憧れ唯野高校水泳部に入部した進藤勘九郎が高校最後の学園祭のシンクロ公演でリーダーに選ばれた。そこに、同じくシンクロに憧れている立松憲男が転校してくるも、シンクロ公演が突如中止されることに。さまざまな壁を乗り越えて夢のシンクロ公演実現へと向かってゆく。
舞台は、映画版から2年後の同じ唯野高校水泳部。映画版出演の眞鍋かをりが引き続き水泳部シンクロ同好会の顧問・佐久間恵として、玉木宏が水泳部のOB・佐藤勝正として出演している。また磯村・オカマバーのママ・杉田教諭・尾崎校長なども映画版に引き続き出演しています。
ウォーターボーイズ2
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3年前まで女子校で、現在も9割以上が女子生徒である姫乃高校に、勉強も水泳もダメな元水泳部員の水嶋泳吉が転校してくる。その高校には男子の運動部がなく、山本洋介は泳吉と共に水泳部を作ろうとする。しかしタイムを競うだけの水泳ではなく、全員で盛り上がることが出来るシンクロを早乙女に勧められ、シンクロ部を設立する。
舞台とキャストは一新してはいますが、世界線は陸続きで映画でシンクロをしてた早乙女聖が世界史担当の臨時高校教師でシンクロ部顧問として登場しています。
ウォーターボーイズ 2005夏
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舞台は、富那島。東京大学の学生になった元・唯野高校シンクロ部員の田中昌俊が、農業実習のために訪れた富那島で、上原賢作らと出会い、島の夏祭りイベントである「シンクロ公演」を一緒に築きあげていく。
テレビドラマ『WATER BOYS』のレギュラー・田中を主役に据えた続編。連続ドラマではなくスペシャルドラマ枠として2夜連続放送のドラマ。

ドラマ『ウォーターボーイズ2』より
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漫画の『こち亀』でも弓道部の男たちが「なんで弓道っていうと女子のイメージなんだ、他の武道はむしろ男のイメージだろ。」ってぼやくのがあったような。
(磯鷲早矢が出てきた記憶があるので110巻以後?)
ちなみに集英社つながりの弓道漫画『カイチュー!』では、複数の高校の弓道部が出てきましたが、一校だけ出てきた女子校を除いてどこも女子部員の方が多いとか強いとかいう描写は一切なく、むしろメインヒロイン(男の娘)の不動権三郎が「男子たちと互角に勝負してたあの女子は誰?」と質問される場面とかがちらほらありました。
(つまり「並の男子部員≒女子の強豪」ぐらいに見られている)