ホルモン治療についてアレコレ質問が来ていたので、私に答えられる範囲でお答えしたいと思います。
前もって言っておくと、私は医師でも薬剤師でもないので、専門的に詳しくは説明できませんし、ある程度は憶測の話になってしまいます。なので詳しくは専門の人にってのが本音だったりします笑
また今回、MtF(男性→女性)の場合のホルモン治療に触れているので、FtM(女性→男性)のホルモン治療はまた話が変わってくると思います。
▼あわせて読みたい▼
●【質問】ホルモン治療はいつから始めた?【性同一性障害】
●【性転換】ホルモン治療は何歳から?【性同一性障害】
▼あわせて読みたい▼
●【質問】ホルモン治療はいつから始めた?【性同一性障害】
●【性転換】ホルモン治療は何歳から?【性同一性障害】
質問コーナーにて『早くからホルモン治療を始めたら身長は高くならないのか?』『早くからホルモン治療を始めたら男性化しないのか?』『長期のホルモン治療で男性ホルモンの分泌自体も止まるというのは本当ですか?』などなどホルモン治療に関する質問が寄せられました。
まずホルモン治療と身長の関係で、早めにホルモン治療を開始すれば身長は高くならないのか?という質問で。
個人的にも少し気にはなっていたのですが、見聞きした感じによると、100パーセントホルモン治療を早く始めれば高身長にならないかと言ったらそうではないらしいです。
性ホルモンそのものよりも、遺伝とか成長ホルモンによるものが大きそうです。
▼あわせて読みたい▼
●女性ホルモン治療始めたら性欲が完全になくなりました【トランスジェンダー】
●【疑問】ホルモン治療をした時の変化はゆっくり?【トランスジェンダー】
▼あわせて読みたい▼
●女性ホルモン治療始めたら性欲が完全になくなりました【トランスジェンダー】
●【疑問】ホルモン治療をした時の変化はゆっくり?【トランスジェンダー】
次に「ホルモン治療を早く始めれば男性化しないのか」という質問も、身長の内容とかぶっちゃうけど……。
ある程度の二次性徴が出てきてもホルモン治療により、それ以上の男性化はある程度抑えることはできます。……抑えるというか、男性的な二次性徴をゆっくりにさせる感じで、完全ストップというワケではないです。
現状のガイドラインではいろいろな条件の下で「二次性徴抑制ホルモン治療」というホルモン治療が受けられます。
二次性徴抑制療法とは身体の性別と反対の性のホルモンを投与する治療法ではなく、抗ホルモン剤(MTFの場合、抗男性ホルモン薬)の投与を行えます。
身長にしても男性化にしても、確かに早く始めれば始めるほど効果的な効能は得られるかもしれません。
▼あわせて読みたい▼
●二次性徴抑制ホルモン治療について【性同一性障害】
●【性同一性障害】ホルモン治療は不可逆?【トランスジェンダー】
▼あわせて読みたい▼
●二次性徴抑制ホルモン治療について【性同一性障害】
●【性同一性障害】ホルモン治療は不可逆?【トランスジェンダー】
しかし、個人的には年を重ねてから始めても、ちゃんと効能は得られることは多いと思います。(成長した身長を縮めることはできないけど……)
最後に「長期的なホルモン治療は男性ホルモンの分泌がとまるとは本当ですか?」という質問ですが。
まぁ一応MTFのホルモン治療による効果の部分に『精巣の萎縮』と『造精機能喪失』とありますし、どちらも「不可逆」的なものとされているので、あながち間違いではない。
けれど「男性ホルモンの分泌がとまる」と言われると答えはNOですね。性ホルモンを出してるのは精巣だけじゃないですから。
しかもその「長期的」もどのくらいの期間を言っているかも謎(一説には3年)だし。もちろん個人差はあるだろうし。
正直、どの質問も質問をせっかくいただいたけど、専門家ではないので、ちゃんとお答えできないのが残念でならない。
どうしてもお薬という面があるので、限界があるし、詳しくは専門の医師や薬剤師に聞くのが吉だと思ってます。
【関連記事】
【元男子】性別移行のはじめてエピソード【トランスジェンダー】
【元男子】性別移行歴をざっくりと説明
性別判定会議/性別判定委員会【性同一性障害】
【元男子】性別移行をしたきっかけ?【エピソード】
【改名】名義変更ができなかった話【性別移行】
【関連記事】
【元男子】性別移行のはじめてエピソード【トランスジェンダー】
【元男子】性別移行歴をざっくりと説明
性別判定会議/性別判定委員会【性同一性障害】
【元男子】性別移行をしたきっかけ?【エピソード】
【改名】名義変更ができなかった話【性別移行】
【身長】
ごくわずかに低くなる?
トランスジェンダーではなく、「染色体的には男性(XY)だが、特異体質で男性ホルモンに影響されないため外見などは女性になる。」アンドロゲン不応症(完全型)の人の情報ですが
『病気がみえる vol.9 婦人科・乳腺外科』(ISBN978-4-89632-712-0)によると特徴の一つに「高身長(一般的に普通の女性より高いが、普通の男性の平均よりわずかに低い。)」とありました。
この体質の人は普通の女性より男性ホルモン(女性も男性に比べて少ないだけで分泌はされる)の影響を受けず、精巣から同時に出ている女性ホルモンの影響(普通の男性は男性ホルモンの影響が強いのでほぼ無視できる)だけ受けるので、「染色体的に男性なら一切男性ホルモンの影響を受けずに女性ホルモンだけ摂取しても、男性よりわずかに低い程度にとどまる」と考えてよいでしょう。
【外見】
やはり二次性徴以後だと男性化の影響が残るようです。
前述の本のシリーズの『vol.8 腎・泌尿器』(ISBN978-4-89632-771-7)にある「精巣機能低下症」によると、「思春期前に精巣の機能低下で男性ホルモンが出ない場合」と「一度は出ていたのが出なくなった場合」でかなり結果が違っており、後者は体毛や声などはそんなに変化せず、勃起不全や更年期障害みたいなのがあるようです。
成人後に性別適合手術までいかず精巣摘出だけする場合も(女性)ホルモン剤はやったほうがいいみたいですね。