
あらすじ
ニューヨークで働くキャリアウーマンが、恋人と共に彼の実家を訪れる。
しかしその一家の面々は皆奔放で、神経質で堅物の彼女とは相いれない。そんな家の中で巻き起こる騒動は、次第に思わぬ事態に発展していく。
しかしその一家の面々は皆奔放で、神経質で堅物の彼女とは相いれない。そんな家の中で巻き起こる騒動は、次第に思わぬ事態に発展していく。
▼映画『幸せのポートレート』trailer※日本語字幕なし▼
作品紹介
『幸せのポートレート』(The Family Stone)は、2005年製作のアメリカ映画でトーマス・ベズーチャ監督・脚本をつとめており、ジャンル的にはホームコメディのようなテイスト。主演のサラ・ジェシカ・パーカーがゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) にノミネートされました。
ザックリ言うとキャリアウーマンで都会的な主人公が、恋人の実家に招待されたはいいものの、その家族はかなり閉鎖的で排他的で主人公を全く歓迎していなかった……そんな中で主人公は本当の家族愛を探るドタバタコメディ。
基本的にはそのドタバタっぷりに笑って観られる作品ですが、嫁入り直前の女性に嫁いびりをする家族と言う構図になっているので、笑いのツボは人を選びそうだなと感じました。
また排他的で全く主人公を歓迎していない家族も底意地の悪さを感じますが、主人公も主人公でわがままを言ったり、お堅い考えを持っていたりと、正直どちらにも共感しずらい構成になっていて、視聴者は第三者目線で見られる造りになっているのも特徴的な作品です。

基本的にはそのドタバタっぷりに笑って観られる作品ですが、嫁入り直前の女性に嫁いびりをする家族と言う構図になっているので、笑いのツボは人を選びそうだなと感じました。
また排他的で全く主人公を歓迎していない家族も底意地の悪さを感じますが、主人公も主人公でわがままを言ったり、お堅い考えを持っていたりと、正直どちらにも共感しずらい構成になっていて、視聴者は第三者目線で見られる造りになっているのも特徴的な作品です。

映画『幸せのポートレート』より
差別的なメレディス
主人公メレディスとその妹ジュリーは都会的な反面、恋人のエヴェレットの実家であるストーン一家は田舎的で排他的のように描かれていますが、人種差別や同性愛差別的思想は都会的なメレディスとジュリーが持っている構図で描かれています。例えばストーン一家にはゲイの青年がおり、その恋人(黒人)も家族の集まりに参加しているのですが、妹ジュリーは「(養子を迎え入れる)子どもの人種はどうするの?」と明け透けに聞いてきます。それにはジュリーを受け入れていたストーン一家も少々困惑。
続けて主人公メレディスも「ゲイになる遺伝子がある」「(親は)子供にゲイになってほしくないでしょ?」などなど差別発言連発。メレディスはそれ以前にも黒人を差別する発言があったため、それで一家の中心人物のストーン家の母シビルが大激怒。
もともとメレディスを受けれ入れていなかったこともあって、家族は大揉め……という展開があった。これに関してはメレディスとジュリー姉妹が完全に悪い。差別発言も冗談やユーモアでかわしていたのに、それすら無下にしたのだから。
映画『幸せのポートレート』より
都会的な人は差別的?
私はアメリカの文化や人種差別や同性愛差別についてそこまで詳しくはないのですが、田舎で閉鎖的なストーン家が同性愛や多様人種に寛容で、都会的なメレディスとジュリー姉妹が不寛容といった構図に私の勝手なイメージは逆だったので意外でした。ただ映画公開当時の2005年のアメリカは、どんどん同性愛者に対しての人権を意識している反面まだまだ無理解や不寛容な部分があり、映画においても差別的表現を悪意なく使ってしまっていた…なんてケースもゴロゴロある時代でした。
そういった「ダイバーシティに寛容な都会的な人でも差別的なことを悪気なくしているよ」的な時代背景を反映させているのかなと感じたりしました。
個人的にちょっと驚いたのが、ロサンゼルスで映画関係の仕事をしている二男ベンがゲイの三男サッドに対して「女王蜂」と声をかけるシーンがあるのです。女王蜂というのはゲイの暗喩で、差別的な意味もあると聞いてたので家族の中でも都会的な部分と閉鎖的なミックスのようなベンにはぴったりのセリフだったのかなと思います。

映画『幸せのポートレート』より
まとめ
基本的はドタバタホームコメディで、主人公メレディスとその恋人エヴェレットのラブロマンス要素もあり、正直「そうはならんやろ」と突っ込みたくなる部分もありますが、楽しめる作品になっていると思います。邦題が『幸せのポートレート』とあるように、家族の幸せとは?家族愛とは?なども考えされられる作品です。
映画『幸せのポートレート』より
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