フリーダ


あらすじ

画家志望の少女フリーダ・カーロは、通学のバスが路面電車と激突する事故によって瀕死の重傷を負う。

病床にあって、さらに絵にのめり込むようになったフリーダは、有名な壁画作家ディエゴ・リベラに、自分の絵を見てもらう。

それをきっかけにフリーダは20歳も年上のディエゴと結婚。

実の妹と不倫されるなど、ディエゴの女癖のわるさに悩まされたり、政治活動に手を染めたり、男女を問わず自身も浮気を繰り返すなど、事故の後遺症に苦しみながらも、濃密で目まぐるしい日々を送るなかで、画家としての名声は一気に高まっていくのだった。

激しく燃えたフリーダの魂を解き明かしていく/映画『フリーダ・カーロに魅せられて』予告編

作品説明

『フリーダ』(Frida)は、2002年のアメリカ合衆国の伝記映画でメキシコの画家フリーダ・カーロの人生を描いています。

バス事故の後遺症をかかえながらも懸命に作品を生み出し続けるフリーダの人生はもちろん、バイセクシュアルとしての彼女の恋愛模様も描かれていて、信念と強さを持って生きることの美しさを教えてくれる作品です。

また、メキシコらしい音楽やフリーダの華やかな衣装、ソウルパートナーのディエゴとの関係も見所で、アカデミー賞・ゴールデングローブ賞を受賞しています。

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映画『フリーダ』より

フリーダ・カーロ

フリーダ・カーロはメキシコの現代絵画を代表する画家であり、民族芸術の第一人者としても知られています。

事故で生死を彷徨い、浮気性の夫は妹にも手を出し、反乱で捕まり、夫との再婚…そんな波乱万丈な人生を歩むとともに、様々な絵を描き続けたフリーダ。

そんな彼女の作品は、民族芸術やフェミニン・アート、シュルレアリスムなど多方面から評価されています。

フリーダはメキシコ文化に精通していて、本人も私生活でメキシコの民族衣装を好んで着用しており、加えてメキシコの豊かな自然や動物、民族的な風習を絵画の中にも取り入れています。


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映画『フリーダ』より

そして、結婚と離婚、二度の流産などを経験したフリーダが絵画の中にも女性であるが故の痛みや葛藤を描き、同じくメキシコの偉大な画家でフリーダの夫・ディエゴは

彼女は女性特有の、あるいは女性に普遍的なテーマを、仮借のない率直さと冷徹な厳しさをもって描いた、美術史上最初の女性である

と評していています。

こうした表現は女性の身体や性に対するタブーを打ち砕いたフェミニン・アートとしても評価されています。

そんなメキシコを代表する芸術家フリーダは、メキシコの伝統文化「死者の日」を題材にしたディズニー映画『リメンバー・ミー』にも登場しています。


渡辺直美がフリーダ・カーロ役!『リメンバー・ミー』本編映像

フリーダの性的指向

女好きで浮気性な夫ディエゴに対しては、ある一定の理解を指名しているものの、新婚なのに前妻が上に住んでいたり、フリーダの妹と浮気したりと、かなり頭を悩ませていました。

そんなフリーダ自身は、バイセクシュアルだったらしく、夫ディエゴの浮気相手と関係を持ったり、夫の友人の奥さんとも関係を持ったりしています。

映画では「女性とも関係を持った」程度に描かれていますが、ジョージア・オキーフという女性画家や男性の彫刻家イサム・ノグチとも夫の当てつけのように交際していたとかなんとか。

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映画『フリーダ』より

まとめ

アーティスティックな面や政治的な面でフリーダは注目され、フリーダを題材にした作品もたびたび製作されています。

1984年にはメキシコ映画「フリーダ・カーロ」、2002年にはアメリカ映画の「フリーダ」(このブログで紹介しているのはコレ)、 2015年には日本でもドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように」が公開されました。

アメリカでは国際女性デーに合わせてフリーダ・カーロをモデルにしたバービー人形が発売されるほど人気が高い。

フリーダの壮絶な愛と情熱の人生にとっては、フリーダ自身の性的指向なんておまけなのかもしれませんが、彼女のその芸術的でパワフルな人生を目の当たりにできる素敵な映画作品です。

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映画『フリーダ』より
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