今回は2010年公開の映画を5作品紹介します!
目次
【人生は最高のスパイス】朝食、昼食、そして夕食【スペイン】
朝食、昼食、そして夕食
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▼映画『朝食、昼食、そして夕食』予告編▼
街角にたたずむストリート・ミュージシャン、エドゥのギターでサンティアゴ・デ・コンポステラの朝が静かに始まる。前夜から呑み続け、そのまま朝食に突入する2人の男、おなかをすかして市場のチョリソを盗むマケドニアの青年、兄にゲイであることを隠し通そうとする弟、現れない恋人のために、ひたすら料理を作り続ける脇役俳優、沈黙の中で質素な食事をする老夫婦…。誰かの朝食で始まった物語が、誰かの昼食で思いがけない展開をみせ、誰かの夕食へとつながっていく。何気ない1日3食、それは人生の味を変えるチャンス。
世界遺産でもあるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラを舞台に、ある一日の食事を通して人々の人生を描く人間ドラマ。朝昼晩の食事を介し、色々な登場人物の朝食から夕食までの1日の時間の中に、愛と人生がこめられています。
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【おんなのこリアリズム】カケラ【邦画】
▼映画『カケラ』予告編▼
恋人との関係に疑問を抱き始めた女子大生ハルはカフェでカプチーノを飲んでいると、リコというレスビアンのメディカル・アーティストに声をかけられる。クリーニング屋を営むリコの家に行くなど交流をもつ間に、二人の間には愛が芽生える。しかし、世間体を気にせず愛情表現をするリコへの戸惑いをハルは隠せない。そして・・・。
本作はひとつの出会いと別れの経験による主人公ハルをちょっとだけ成長させる物語です。リコとお付き合いをしたりという同性愛ラブロマンスのあれやこれやも含まれますが、それもハルの成長への糧といった感じです。
【自由に生きたい】あしたのパスタはアルデンテ【イタリア】
あしたのパスタはアルデンテ
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▼映画『あしたのパスタはアルデンテ』より▼
【あらすじ】南イタリアの古都レッチェで老舗パスタ会社を経営するカントーネ家。次男トンマーゾが、兄アントニオの社長就任を祝う家族の集まりのためにローマから帰郷する。
トンマーゾはアントニオに、食事の席で自分が大学で文学を学び、作家を目指していること、そしてゲイであることを家族に告白するつもりだと語る。
その夜、トンマーゾが告白を始めようとすると、それを遮るようにアントニオは自分がゲイであることを告白してしまう。
邦題はなんか料理映画っぽい雰囲気ですが、主人公トンマーゾが不本意ながらも運営するところが老舗のパスタ工場というだけで、メインはゲイの主人公とゲイに対して差別的な考えを持っている両親(特に父親)との確執のお話です。
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【失敗を恐れる必要はない】人生はビギナーズ【アメリカ合衆国】
▼映画『人生はビギナーズ』より▼
アートディレクターのオリヴァーは、愛に臆病な内向的で真面目な38歳独身男。ある日、44年連れ添った妻に先立たれ、自らもガンを宣告された父ハルから、ゲイであることを告白される。
厳格だった父の突然のカミングアウトに戸惑いつつも、病に立ち向かいながら新たな人生を謳歌し始めた父と語り合い、少しずつ距離を縮めていくオリヴァー。やがて父との永遠の別れを経て、大いなる喪失感を抱えたままの彼の前に、フランス出身の女優アナが現われる。
父親がゲイであることをカミングアウトしたことで主人公オリヴァーの価値観がガラリと変わる物語です。父のカミングアウト、死、恋人との出会いを経て「みんな初心者だから失敗して経験を経るものだ。失敗を恐れる必要はない」と思える作品です。
【レズビアンカップルの家族と精子提供者の家族の物語】キッズ・オールライト【アメリカ合衆国】
キッズ・オールライト
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▼映画『キッズ・オールライト』予告編▼
ニックとジュールスは、長年付き合っているカップル。同じ精子提供者を受けてそれぞれが産んだ子供、ジョニとレイザの4人で暮らしている。ママ二人と姉弟という少しいびつな家族だが、仲良く、楽しく愛情に満ちた生活を送っている。しかし、18歳になり、大学進学のための1人暮らしを控えたジョニと15歳のレイザーは、まだ会ったことのない自分たちの医学上の父親・ポールに興味を持ち、こっそり会いに行くことに。
「中年期を迎えた婦婦」「手を離れていく子どもたち」そして「突然現れた精子提供者」という、どこかイレギュラーなようで、割りと身近な普的な家族の物語を描いていて、それらを乗り越えたときに見えてくる「家族とは?」という問いに答えが出るかもしれない、そんな作品。
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