2013年映画まとめ

今回は2013年のLGBTQ映画を5選紹介します!



【監督の嘘のような自伝映画】不機嫌なママにメルシィ!【フランス】

不機嫌なママにメルシィ
▼関連記事▼

【あらすじ】
フランスの俳優ギヨーム・ガリエンヌは、パリ近郊の裕福な家庭で生まれ育った。実家はかなりの豪邸で、セレブなママは自由気ままに生きている。ママは、ひ弱で甘えん坊のギヨームを女の子のように育て、ギヨーム自身も“自分は女の子なのだ”と思い込んでいた。

フランスの演技派俳優ギヨーム・ガリエンヌが、監督デビューを果たした自伝的作品で、主人公の“ボク”だけでなく、“ママ”まで演じるという1人2役の本作は、ギヨームが自身のアイデンティティに気づくまでの物語になっています。

【逃れられない】トム・アット・ザ・ファーム【カナダ・フランス】

トムアットザファーム
▼映画『トム・アット・ザ・ファーム』予告編▼

【あらすじ】
モントリオールの広告代理店で働くトムは、交通事故で死んだ恋人のギョームの葬儀に出席するために、ギョームの実家である農場に向かう。そこには、ギョームの母親アガットと、ギョームの兄フランシスが二人で暮らしていた。

この映画はミシェル・マルク・ブシャール原作の戯曲をもとに映像化していて、ドメスティックバイオレンスな恋人、もしくは誘拐犯に対して好意的な感情を抱いてしまうストックホルム症候群のような複雑な心理描写と共に展開していきます。

【青い恋の始まりと終わり】アデル、ブルーは熱い色【イギリス】

アデル
▼『アデル、ブルーは熱い色』予告編▼
【あらすじ】
パスツール高校2年生の文学少女アデルは、現代の若者らしく、女友達と恋愛の話をしたり、デモに参加したりする。何か充たされない気持ちのアデルは、ある日、親友の一人ベアトリスからキスされる。翌日、彼女とキスを交わすが、恋愛感情はない事を告げられ、アデルは涙を流す。

「ブルー」がとても印象的です。エマの青い髪に、ピカソ(青の時代)、ファッションや看板など、至る所にブルーがあり、そしてそのブルーという色を中心に物語や2人の心情を物語っています。

【社会に戦いを挑んんだ男】ダラス・バイヤーズクラブ【アメリカ合衆国】

ダラス
▼映画『ダラス・バイヤーズクラブ』予告編▼
【あらすじ】
1985年ダラス、ロン・ウッドルーフは「エイズで余命30日」と医師に宣告される。ロンはアメリカではエイズの認可治療薬が少ないことを知り、効果の高い未承認の治療薬を求めて国外へ向かう。世界各地で治療薬を入手したロンは、レイヨンと共に未承認治療薬を国内で捌く「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げる。

2013年アメリカ映画。実在の人物であるロン ・ウッドルーフをモデルにして作りあげた作品で、全米を相手取り、当時のHIV患者のために奔走する彼を力強く描いた映画です。ロンにLGBTQに対して差別意識を持っているのも注目です。

▼関連記事▼

【逃れられない現実】ヴィクとフロ 熊に会う【カナダ】

ヴィクとフロ
▼映画『ヴィクとフロ 熊に会う』トレーラー▼
【あらすじ】
元囚人のヴィクトリアは60代の女。人生をもう一度まともに戻そうと、保護司ギョームの保護の元、田舎の砂糖小屋に居を構えた。刑務所時代の仲間にして、親密な関係にあったフロレンスと共に。しかし、二人の到来は集落の人々に違和感をもたらし、彼女らに隠遁生活を送らせる。

刑務所を出所した2人の女が、偏見や過去の因縁によって悲惨な結末を迎えるまでを描いたカナダ映画で、女性同士の恋愛を楽しむ作品でもストーリーを楽しむ作品でもなく、映画ならではの暗喩を楽しめる作品だと思います。

002